しふくのーと

誰も得しない日記

晴るの匂い

 

 

令和も5年目を迎えた今年。

 

流行り病による制限も無くなり、やっとやっと帰ってきた日常。

 

音楽、アニメ、野球、楽しいことがたくさんあった一年。

 

思い出として写した記録を振り返っていきます。

 

 

 

 

 

1月

 

Mr.Children「GIFT for you」観賞

 

公開は昨年12月だったけど、濃厚接触判定により年明けに持ち越し。

 

30周年を迎えたバンドには、それだけ多くの人を支えてきた力がある。

嬉しいときも、悲しいときも、たくさんの人のそばに寄り添っていたんだと一人ひとりのエピソードを聞いて感じた。

 

文字通り、最高のGIFTでした。

 

 

 

 

 

2月

 

特  に  な  し

 

そんなことある?

 

 

 

 

 

3月

 

かずとしっっ!!お誕生日!!!

今年も無事にお誕生日を迎えられて何より。

ダイアリーは可愛らしいJENさんがポイントですね。

 

 

 

侍JAPAN、第2回大会以来となるWBC3度目の優勝

 

最強の侍たちが帰ってきた。

初の日系アメリカ人として代表入りし、ペッパーミルパフォーマンスも話題となったヌートバーをはじめ、北の道産子エースの伊藤大海君やチーム最年長のダルビッシュもチームを支える立場として活躍してくれた。

 

 

 

そしてこの人はただただ化け物だった。

その化け物具合はシーズンが開幕しても収まらなかったね。

 

 


ハムファンは家宝として取り扱ってる最強で最高の一枚。

エスコンフィールドに飾られる日はいつですか???



 

アニメ『ポケットモンスター めざせポケモンマスター』最終回放送

 

サトシとピカチュウの冒険がついに完結。

 

ポケモンマスターを目指して旅立ったサトシがたくさんの経験を経て成長した姿。

タケシやカスミ、シゲルやロケット団といったメンツのほか、"ボロボロぐつ" を履き替える描写に、最後には タイプ:ワイルド まで流れる演出。

うるってきちゃったよね。

 

大人になっても忘れない思い出のアニメでした。

 

 

 

 

 

4月

 

アニメ「推しの子」放送開始

 

主題歌の YOASOBI『アイドル』とともに社会現象となった転生サスペンス。

第1話のインパクトはどのアニメよりも強いし、平山寛菜さんのキャラデザをはじめとした作画のクオリティも群を抜いてた。

ルビーとアクアはお互いの前世をいつ知ることになるのか、アイを殺した主犯は誰か、本当の父親は誰かなどを含め、原作は2023年12月時点でかなり終盤まできてるので、気になる方はぜひ手に取ってみてください。

 

 

 

アニメ「久保さんは僕を許さない」放送開始

 

1月放送開始だったけど、4月にリスタート。

クラスメイトや担任にも存在を認識されないほど影が薄い白石純太。

何故かその存在をすぐ見つけて興味を持つ久保渚。

そんな2人による甘い青春ラブコメ

ストーリー自体が甘いのもあるんだけど、アニメ化となって花澤香菜さん演じる久保さん自体の甘さも増々になって、もはやミルクチョコレートでしたね (は?)

 

 

 

アニメ「僕の心のヤバイやつ」放送開始

 

ヨルシカ が主題歌に抜擢され、初めて目にした作品。

好きという感情を少しずつ手探りで見つけていき、その中で生まれる葛藤や成長を描いた青春ラブコメ

魅力の詳細は記事にしたのでそちらで。

個人的2023年ベストアニメでした。

 

 

(4月アニメ見すぎでは)

 

 

 

ヨルシカ 音楽画集『幻燈』発売

 

画を読み込んで音楽を聴くアルバム。

アルバム発売前に、ローソンのコラボドリンクでも同じスタイルでやってたね。

画を読み込む作業が必要だけど、その画が曲のどういった部分を表現しているのかを普段以上に考えるきっかけにもなった。

デジタル配信版には収録されていない『パドドゥ』や『いさな』が凄く良い曲なのでぜひ聴いてほしい。

 

 

 

エスコンフィールドHOKKAIDO、初上陸

 

こんな凄い球場が北海道にあって良いのか って思ったよね。

札幌ドームのときと違って座席が本当に近くて、土の匂いがするほどグラウンドがすぐそばに感じた。

少しお高いけど食べ物も充実感していて また行きたい!と思わせてくれる球場でした。

 

え? 試合? この日はライオンズの打撃練習デーでしたけど?

 

 

 

 

 

5月

 

Mr.Children デビュー31周年!

 

力強く音をかき鳴らしていく姿。

このときにはもう秋に迫る新しい音も作っていたんだろうね。

31周年もおめでとう。

 

 

 

ずっと真夜中でいいのに。「元素どろ団子TOUR」参戦

 

5周年を迎えたずとまよ。

初心に返ってピアノとアコギだけでのライブ。

Zeppという小さな箱で聴けたことは何よりも思い出だし、近くで見るACAねさんもとっても可愛かった。

 

 

 

 

 

6月

 

ヨルシカ LIVE 2023「月と猫のダンス」参戦

 

夢のような近さから見る幻想的な音楽。

ストーリー調のライブの中で輝くsuisさんの可愛さとかっこよさは今年一番の思い出かも。

n-bunaさんの 451 、ちょっと致死量でしたね。

 

 

 

 

 

ずっと真夜中でいいのに。新アルバム「沈香学」発売

 

ずとまよ熱を加速させた『ミラーチューン』や『残機』といった曲たちが収録された一枚。

生配信LIVEにて初披露となった『花一匁』は、冒頭の歌詞が ずっと真夜中でいいのに。という名前の由来にもなっていて、しょうもなく、憂鬱で、最強な夜ふかしソングなので、ぜひ聴いてください。

(Music Video もこれまでの MV に出てきたキャラクターなどが登場してるよ)

 

 

 

 

エスコンフィールドHOKKAIDO、再上陸(その1)

 

4月の大敗から2ヶ月、ようやく初勝利を見届けられた。

決勝タイムリーを放ったのは、登場曲が Tomorrow never knows加藤豪将選手。

ありがとう、チルオタ。

 

ちなみに翌日は同じくらい応援しているタイガースの応援席へ。

昨年までハムに在籍していた なべりょ(渡邉諒選手)のタイムリーが決勝点で勝利。

声を出して歌える六甲おろしも最高でした。

 

 

 

 

 

7月

 

ap bank fes '23」開催

 

有観客では2018年以来5年ぶりとなる開催。

ゆりかごのある丘から なんて誰も予想できないよ。

誰も得しないラジオ(仮)でOAしてくれたのは嬉しかった。

 

 

 

Mr.Children 新アルバム『miss you』発売決定 

 

30周年を迎えてから初めての新しい音。

併せて発表されたホールツアーとともにわくわくドキドキでした。

北海道も千秋楽で帰ってきてくれて嬉しかった。

 

 

 

 

 

8月

 

エスコンフィールドHOKKAIDO、再上陸(その2)

 

4度目となるこの日は Tower11 のサウナへ。

延長の末、マルちゃん(マルティネス選手)のサヨナラタイムリーで熱い戦いに終止符を打ちました。

その前の推しの江越選手の送りバントは2023年プロ野球No.1のバントでした。

 

 

 

 

中川さんっっ!! お誕生日!!

相変わらず子どもっぽさが抜けなくて可愛い。

ダイアリーは主役より笑顔な健ちゃんが印象的でした。

 

 

 

B’z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-」参戦


ついに帰ってきた声出しライブ。

一曲目から LOVE PHANTOM の贅沢なセットリストが組まれる中、Calling ではマイクを使わずともドームに響く稲葉さんの声量が凄すぎて圧倒された。

ultra soul の中に BAD COMMUNICATION 入れてくるの、めちゃんこアツかった。

 

 

 

 

 

9月

 

エスコンフィールドHOKKAIDO、再上陸(その3)


お前は何回同じ場所に来るんだと。

ルーフオープンのこの日、先発は北の道産子エース伊藤大海投手!

初回以降パーフェクトピッチングです!

9回を投げ切りました!

無四球11奪三振です!

ヒーローインタビューは山本由伸投手でした!

 

なんで???

 

 

 

金村美玖さん! お誕生日!!

 

後輩も多くなってよりお姉さん感が増したかねむらさん。

今度はライブで北海道に来てほしいな。

またタオル掲げに行くね。

 

 

 

阪神タイガース、2005年以来18年ぶりのセ・リーグ優勝

 

"アレ" と掲げた頂きをついに掴み取った。

最終回、同期入団の 故 横田慎太郎選手の登場曲だった 栄光の架橋 を背にマウンドに向かう岩崎投手が最高にかっこよかった。

どんでん、本当にありがとう。

 

 

谷内亮太選手、現役引退

 

ボロボロなハム内野陣の中で唯一信頼出来た守備職人。

しかもどのポジションでも一流なグラブ捌き。

それを象徴するかのように引退試合では内野全てのポジションをこなしてみせただけでなく、タイムリーまで放つ活躍。

本当に引退するの?って思っちゃったよ。

現役生活、お疲れさまでした。

 

 

 

田原さんっっ!! お誕生日!!

今年もしっかりと一番のおめでとうの気持ちを捧げました。

お誕生日の岡山公演、行きたかった......。

来年の2月、何としてでも会いたいな。

 

 

 

 

 

10月

 

Mr.Children 新アルバム『miss you』発売

 

聴き手を意識して作っていた前回までのアルバムから一転、今回は自分たちがやりたいようにやった一枚。

プロモーションもほとんどない中でリリースされたそんな一枚は、インパクトこそあまりないものの、彼らがやりたい音が少ない音の中で伝わってきた。

その少ない音は現在も進行中のライブで付け足すようにしているらしい。

いや、だからこそライブに行きたいんです!!!

いつになったらチケット当たるんですか!!!!!

 

 

 

 

 

11月

 

阪神タイガース、1985年以来38年ぶりの日本一

 

関西ダービーとなった今年の日本シリーズ

第6戦終了時点で勝敗のほか、得点数まで一緒なほど互角となった両者の死闘は最終戦で決着。

新人記録となるシリーズ7打点を上げ、勝負強さを見せた森下君のほか、リードオフマンのチカちゃん(近本選手のことです)も打ちに打ちまくって惚れちゃったよね。

(オデのチカとか言ってる人、ぼくのチカちゃんなので)

 

 

 

鈴木さんっっ!! お誕生日!!

今年も元気だったJENさん。

ダイアリーのドラム型のケーキ凄いよね。

柄が北海道の名物 "三方六" に似てました。

 

 

 

とっとこ知床へ

 

(写真いっぱいあるのでツイートで)

 

お友達とのサウナ旅で世界遺産の地へ。

美味しいものがたくさんあったほか、熊にも会えたし、また行きたいな。

まあ熊はそのへんでいつでも会えるんだけどね。

ちなみにとっとこの意味は特にないよ。

 

 

 

山﨑福也投手、FAで北海道日本ハムファイターズ

 

ええええええええ!!!!!!!!って感情が一番だった。

交渉に臨んだだけでもフロントを称えてたけど、まさか入団までとは。

来てくれて本当にありがとう。

左腕王国の誕生だ。

来年からよろしくね。

 

 

 

 

 

12月

 

ずっと真夜中でいいのに。「原始五年巡回公演 喫茶・愛のペガサス」参戦

 

寒い寒い冬の札幌にホットでスパイシーな2日間。

またACAねさんに会えたことはもちろん、多くの楽器からなる派手なライブ空間は幸せでいっぱいでした。

 

 

 

 

 

 

 

今年は内地に行けなかった。

チケットさえあれば田原さんのお誕生日公演に行く予定だったんだけどね。

 

みすたーなんちゃらさんのライブには行けなかったけど、ヨルシカ、ずっと真夜中でいいのに、B'z と言った大好きな方々のライブに行けたのは嬉しかったな。

 

誰も得しない写真部も知床で活動再開できてよかったよかった。

 

そして侍JAPANもタイガースも優勝を果たすなど野球に熱の入った一年だったかな。

 

エスコンには5回も足を運んじゃった。

来年もたくさん行きたいな。

 

天敵の山本由伸投手もメジャーに移籍となったし、来年はハムが優勝する番だよ。

 

 

今年もありがとうございました。

 

 



 

 

 

fin.

 

 

 

 

 

 

五つ星

 

 

『ずっと真夜中でいいのに。原始五年巡回公演  喫茶・愛のペガサス』

 

 

一昨年までは名前と有名曲しか知らなかった。

 

そんな中、昨年出会った ミラーチューン や 残機 と言った曲たちがずとまよ熱を加速させた。

 

テクノプアツアーに行けなかった分、今年は Zepp での 元素どろ団子ツアー と今回の 愛のペガサス 2Days。

 

一年に三度もACAねさんに会えるなんて本当に幸せだね。

 

同じく昨年3回会えたみすたーなんちゃらさんを思い出すなあ。

そういえば miss you のチケットはどこだろうね。

 

師走に突入した愛ペガ札幌店の思い出を残すよ。

 

 

 

 

 

 

 

開演前

 

 

【カナモトホール】

 

学生のとき以来6年ぶりの会場。

 

ちょうど半年前はすぐ隣の 札幌文化芸術劇場 (hitaru) で月光下のヨルシカを見たんだよね。

 

 

 

テレビ塔前にはツアトラもあって。

 

札幌だと分かる構図に収められるように停めてくれたのかな。

 

運営さん、ありがと。

 

 

 

中では ZUTOMAYO PREMIUM コーナーや演奏で使われるオープンリール、ツアーグッズといったたくさんの展示品たちが迎えてくれた。

 

 

会場内に入ると、昭和レトロな喫茶店を模したセットが目に入ってくる。

 

名前の入ったお店の看板や食品サンプルを展示するショーケースのほか、お店の中のカウンター席やテーブル席まで再現されていた。

 

 

初日の席はステージ全体を見られる会場中央。

リセールで当選した2日目はステージから前5列ほどを占めるプレミアム席のすぐ後ろ。

 

特に2日目は6月のヨルシカのときと同じようにスピーカーが近くて、ベースやバスドラムの振動が床越しに伝わってくる席だった (ありがたや ありがたや)

 

 

 

 

 

01. Opening

 

砂漠の寒く暗い夜の中、一人の男が彷徨っている。

 

オープンリールを持ったその男は彷徨った果てに「喫茶・ペガサス」を見つける。

 

砂漠の中にあるそれは、まるで救いとも言えるオアシス。

 

懐中電灯の僅かな灯りで見つけた喫茶店を見回していたが、「リンリン」と突然鳴り出した店員を呼ぶ鈴の音に驚き、逃げるようにその場を去っていってしまった。

 

やがて少しノイズの乗った音質でレトロな歌が流れるとともに、お店のショーケースが光り出し、ステージに掛けられた暗幕には、宇宙を駆け回るペガサスに乗ったうにぐりくんの映像が映される。

 

どこか サターン(Acoustic ver.) の Music Video の世界観を感じたりもしてね。

 

 

機械の不調によって歌が止まると、数秒の沈黙の後に聞こえてきたのは、お店の開店を告げる優しい声だった。

 

 

 

 

 

02. マリンブルーの庭園

 

聞こえてくる声とともに幕が開いていく。

 

茶店の屋上に座っているACAねさん。

 

お団子ヘアで背中にはペガサスの羽を付けている。

(ペガサスというか可愛すぎてもはや天使なんですが)

 

各箇所の演奏隊も座って静かに始まる。

 

"歴史あるレトロな喫茶店に入店し、落ち着いたBGMが迎えてくれて、席に着き、メニューを開く"

 

そんなゆっくりと流れる空間を形成するかのような一曲で幕を開けた。

 

 

高鳴る夜は眠れない

会いたいを認めざるを得ない

 

ライブ前日の自分かな??(深夜3時まで起きてた人)

 

一番のみの short ver. だったけれど、会場の全員がこの喫茶店を入店時点で心地良く感じていたことは、演奏隊という従業員たちに送られた拍手が物語っていた。

 

 

 

 

 

03. ミラーチューン

 

ACAねさんが一階に降りてきて、キャッチーなギターリフが響く。

 

(は!!!みらちゅんッッ!!!!!)

 

イントロで既に高揚感を覚えた身体。

反射するかのように立ち上がってしゃもじを叩く。

 

音盛り盛りでオシャなところに加えて TV♡CHAMY さん制作の Music Video も可愛くて大好きな曲。

 

 

Music Video のミラーシューターを持ったACAねさん。

2日目は自分を目掛けて打ってくれました。

 

染まらないよ心臓  揺るがないんだ

 

いや、普通にハート射抜かれましたけど?

ACAね色に染まりましたけど???

どうしてくれるんですか?????

 

そして歌い終わりの「ミラーチューンッ!」が可愛すぎてこれが致命傷でしたね(昇天)

 

 

 

 

 

04. お勉強しといてよ

 

前曲から間髪入れずにトランペット(吉澤達彦さん)とトロンボーン(半田信英さん)のアレンジから始まる。

 

イントロや歌い出しが始まっても音源以上に大きく鳴り響くブラス隊の音だったが、サビ直前に演奏が止まる。

 

 

「ずっと真夜中でいいのに。です!」

 

 

ACAねさんのその声に歓声と拍手が会場を包み、サビの色とりどりの音たちに合わせてしゃもじが振られる。

 

3曲目にして既に完成されているかのような会場の一体感は、つい先ほどまで幻想的に幕を開けた空間とは思えないほどだった。

 

それと間奏の弾むようなタッチながらも流れるようなピアノ(西村奈央さん)を生で聴けたのが嬉しかった。

 

 

 

 

 

05. 勘冴えて悔しいわ

 

どうやらACAねさんはそう簡単に休憩を与えてくれないみたい。ありがと。

 

アップテンポな曲調に加えてさらに音も増々なスーパーアレンジver.で喫茶店を彩っていく。

 

早口なAメロに加えてサビの急な高音。

歌うのが難しいはずの一曲なのに、主張の強い音たちに負けないACAねさんの高音は原曲そのままのクオリティ。

 

凄すぎた。

というかまだライブ序盤なのに声出過ぎだよ。

 

2番が歌われなかったことなんて微塵も気にならないくらいのボリュームで、4曲目にしてメインディッシュを食べたかのようだった。

 

 

 

 

 

06. 馴れ合いサーブ

 

オリジナルの卓球ラケットもグッズとして発売されたイントロのベースが印象的な沈香学からの一曲。

 

ライブ前のぼく

【Q. ライブで盛り上がるんですよね??】

 

ライブ後のぼく

【A. ちゃんと盛り上がります。アゲアゲです。】

 

少し気怠いような歌い方が個人的にどストライクで、サビの「 ai!ai!」がめちゃんこ楽しい。

 

オープンリール担当の2人(吉田悠さん、吉田匡さん)はステージ上で卓球やってて笑っちゃった。

 

 

 

 

 

07. MC

 

「原始五年巡回公演  喫茶・愛のペガサスへようこそ」

 

ACAねさんによる歓迎の挨拶。

 

その後ろで流れている一般的な喫茶店で耳にするムーディーなBGMは、よくよく見るとピアノとベースの生演奏。

 

「この喫茶を経営するペガサス役のACAねです」

 

皆の心のオアシスのオーナーさん。

自己紹介とともに、誠心誠意おもてなしすることも告げてくれた。

 

さらに現地の砂漠の民族たちを雇用しているとのことで、ステージ各所にいる「ラブ・バリスタの名が付いた演奏隊も紹介。

 

しゃもじがある人はもちろん、持っていない人も好きなように楽しんで大丈夫 と優しいお声掛けまでしてくれる配慮も素敵だった。

 

 

"偶然が重なってできるレシピ"

 

そんな今日しかない一度きりのメニューがこの喫茶の自慢であることを紹介した後、再びレトロな曲たちが流れ始める。

(山口百恵さんや中森明菜さんの曲だったかな)

 

その曲たちの後に流れてきた一曲は、次に出てくる新たなメニューだった。

 

 

 

 

 

08. 夜中のキスミ

 

原曲より柔らかくて温かい始まり。

 

始まりから終わりまで曲中に染み渡る温かさの根底にあるのはトランペットかな。

 

レトロな曲たちから繋がる喫茶店の雰囲気に合った淡い空間だった。

 

ちなみに short ver. でした。

 

 

 

 

 

09. 違う曲にしようよ

 

うにぐりくんの着席サインが点灯する。

 

前曲から続くゆったりとした時間をより優雅に楽しんでもらおうといった意図もあったのかな。

 

こちらも short ver. でした。

 

 

 

 

 

10. 不法侵入

 

ステージ中央の椅子に座って歌うACAねさん。

 

君じゃなきゃだめなんだよ

 

ピアノとアコギによるバラードver. なことによって、真っ直ぐで切ない歌詞がより際立つ。

 

曲の後半になるにつれて歌声に力強さも出てきたことで、想いの強さが増す表現となっている部分も美しかった。

 

アウトロにはドラムも合流し、座りながら刻んでいたリズムが少し弾んでいた気がした。

 

 

 

 

 

11. 上辺の私自身なんだよ

 

沈香学の最後を飾る一曲。

 

孤独になったときに寄り添ってくれるような歌詞が印象的。

 

"単に優しい言葉を掛けるのではなくて、時には声を掛けずに優しく見守ることで味方でいてあげられる" といった人の繊細な心まで加味した奥深さがこの曲一番の部分でもあって。

 

傷口に滲みる消毒液のように、傷付いたときに沁みる一曲であってくれると今回のライブで気付いた。

 

 

 

 

 

12. MC

 

そろそろランチのお時間に。

 

会場の皆に3種類の日替わりメニューの中から希望を取るオーナーさん。

 

 

A 『クリーミーな雲丹と香ばしい栗をふんだんに使ったおにぎりセット』

 

B 『奥底で5年間ぐつぐつ煮込んだルーツカレー』

 

C 『薄っぺらい生地にバターな地方で採れた幻の青魚のホットサンド』

 

※ランチメニューの詳細はいずれも他の方のレポより

 

 

しゃもじ拍子の大きさで一番人気となったのは............

 

 

 

「オーダー!奥底で5年間ぐつぐつ煮込んだルーツカレー!大盛で!」

 

 

量までサービスしてくれたオーナーさんが鈴を鳴らして注文し、屋上に上がる。

 

 

「ルーツカレー ... 札幌なのでスープカレーで(笑)」

 

ご当地の内容にしてくれたのが嬉しかった。

 

スパイシーな夜が続いていたらしく、これまでに負けないように五香粉のようなテイストで提供してくれるとのこと。

 

ちなみに札幌公演後に きらきらネームbot がこのミックススパイスに反応しており、ずとまろ界隈がざわついておりました。

 

 

 

オーナーさんからラブ・バリスタたちにスパイス多めの注文が入る。

 

「か、辛さは、、、汗」

 

オーナーさんのフィーリングに少し不安になってて笑っちゃった。

 

「デスソース激辛カレーで」

 

五香粉以外にしれっとデスソースも入れてくるオーナーさん。

鬼か?(歓迎)

 

調理工程もゆったりと見てほしいとサービス満載な一曲が始まる。

 

 

 

 

 

13. 奥底に眠るルーツ

 

パーカッション(神谷洵平さん)を先頭にアコギやドラムは控えめにしっとりと調理が始まる。

 

途中から中華包丁を手にしたオーナーさんも屋上で具材を切ったりしている様子。

 

朝から胃もたれしてく

 

(ま、まぁ五香粉もデスソースも入ってるからね.....笑)

 

アウトロでは皆のしゃもじをふんだんに使い、激しさを増すドラムやブラス隊らとともに仕上げに入る。

 

オーナーさんの「スパイス多め!」「スパイス少なめ!」の合図で量をきめ細やかに調整して完成した一品は、辛くても笑顔になるスパイシーでホットな美味しさ満点のスープカレーだった。

 

 

 

 

 

14. 正しくなれない

 

調理を終えて一階に戻ってきたオーナーさん。

 

真っ直ぐ伸びるその声に鳥肌が立った。

 

"生でその声と演奏隊が作り出す音、形成される空間を聴きたい、見てみたい"

 

それだけ自分が聴き望んでいた曲は、至福のランチから一転して(むしろ反動的な部分もあって)、演奏はもちろん、ACAねさんの声とその姿で、これまでにない完成度を誇っていた。

 

嬉しさとそのレベルの高さに心を打たれた一曲だった。

 

 

 

 

 

15. 眩しいDNAだけ

 

チェーンのような鎖をジャラジャラと音を鳴らしながら歌い出しが始まる。

 

サビになると客席が総立ちになり、光るしゃもじが揃うように揺れていた。

 

「満たされてたくないだけぇぇぇぇ!!!!!!!!!

 

ラスサビを前に ACAねさんのロングトーンが会場に響く。

 

歓声に包まれながら転調したラスサビは、今思えばこの後に続いていく曲たちが持つ熱量の序章に過ぎなかったのかもしれない。

 

序章の時点で盛り上がりは物凄かったんだけどね。

 

 

 

 

 

16. マイノリティ脈絡

 

前曲でかかったエンジンは、嵐の前の静けさのようなAメロBメロを挟んだ後にフルスロットルとなる。

 

胸の内をぶちまけるような(実際は "口にはしない" けど)勢いのサビは、原曲よりもトランペットを始めとした演奏隊が強めなロックで華やかしい演奏だった。

 

足りない=繋ぎたい=言葉にしちゃう から

ありがと、でよかった

 

今まで口にしなかったけど、最後に「ありがと」と言えた歌詞のストーリーも好き。

 

今回のライブで一番ライブ化けした一曲だった。

 

 

 

「まだまだ行くぜーー!!!」

 

その声に賛同する歓声がフルスロットルのエンジンの出力をさらに上げていく。

 

 

 

 

 

17. 低血ボルト

 

熱を帯びたライブ後半にやってきたピアノロック。

 

前回のピアノとギターだけの元素どろ団子ツアーで演奏されると思ったけどされなかった曲。

 

今回聴けて嬉しかったな。

 

頭でっ価値  ずっとうんと砕いてもっと

乱してあげて

脳みそ達止められない  操れない僕に

期待したいんだ

 

頭でっかちな考え方を砕いて、脳では止められないほどの考え方を期待したいと叫ぶサビの歌詞。

 

前曲で出力を上げてブレーキの効かなくなったエンジンをそのまま活かすように、サビの叫びとアップテンポな曲調が会場にさらに熱と電気(ボルト)を帯びさせていった。

 

まぁこの曲のボルトはねじの方の意味なんだけどね。

 

 

 

 

 

18. 残機

 

二家本亮介さんによるベースソロからACAねさんの「Yeah(嫌)」の声を合図に本来のベースイントロに入る。

 

ミラーチューンとともに昨年ずとまよ熱に火を付けたもう一曲。

 

 

この Music Video も可愛くて好き。

(これも TV♡CHAMY さん制作)

(というか TV♡CHAMY さんの作画がそもそも好き)

 

 

ピアノとギターだけだった元素どろ団子ツアーから一転した原曲ベースの演奏に前回以上にテンションが上がる。

 

左手に叢雲の剣を持ったACAねさん。

 

相変わらず「平凡な生活」「先手必勝で」の hihiA まで地声で出してくるのは何回聴いても意味が分からない(褒)

 

やっぱりハイトーンの悪魔と契約してるね。

 

最後のライブアレンジの高音のロングトーンは、この日も当たり前のように細部まで伸び切っていた。

 

 

 

 

 

19. S.MC

 

5年を迎えられた音楽活動に感謝を告げるACAねさん。

 

何度も来られた札幌のほかに、まだ行ったことのない場所でも皆に会いたいと思い、全国を回るツアーを開催したとのこと。

 

そして改めて、今日、足を運んでくれたことへのお礼の言葉を口にするとともに、そんな5年を迎えた活動の始まりの曲を届けてくれた。

 

 

 

 

 

20. 秒針を噛む

 

 

『原点にして頂点』

 

そう言っても良い曲なんじゃないかな。

 

デビュー曲とは思えないクオリティ。

 

この曲の演奏もブラス隊が原曲にはないオリジナルアレンジを加えてくれる。

 

「みんなで!」「もっと!」「右から左!」といったACAねさんの声掛けに合わせるお馴染みの終盤のしゃもじ拍子レスポンスに、この日は「スパイス多め!」のパターンも加わった。

 

残機 に負けない最後のロングトーンは、5年という月日で年々進化していった歌唱力から成る力強いものだった。

 

 

 

 

 

21. MILABO

 

ライブ終盤にきて、ずとまよで一番好きなイントロが流れる。

 

このときのテンション、やばかったね(語彙力)

 

屋上にレーザー照明を放つミラーボールが出現し、会場全体がキラキラと彩られていく。

 

しゃもじだけでなく身体も一緒に揺れたくなるほどのサビのキャッチーなメロディは、ミラーボールの演出とともにライブ空間としての最適解であることが表れていた。

 

アウトロではこの日初めて登場した扇風琴を鳴らすACAねさん。

 

今も目に焼き付いてるその光景。

エモすぎて言葉のいらない思い出になった。

 

他にも Bow! の大大大放出祭りで笑っちゃった。

 

 

 

 

 

22. S.MC

 

「好きな事だけど、上手くいかなくて、伝わらなくて気持ちが沈んでいく感覚」

 

「でもそれはきっと自分だけではく、誰にでもある感覚だから一人じゃないよ、大丈夫だよ って言いたい」

 

 

たとえ底辺のてっぺんにいても、落ち込んでる方が進めるセオリーだと、いつだって人生の味方でいてくれるACAねさん。

 

そんなACAねさんの音楽も落ち込んでるときに心に凄く響く。

 

それも "進めるセオリー" の一つなのかなって。

 

 

どんな毎日であれ、日々ご飯をよそって食べて生きていく宿命を背負っている。

 

誓いのサインとして掲げたしゃもじとともに皆で踊るのだった。

 

 

 

 

 

23. 綺羅キラー

 

最初の一音から決めてくる着火から強火なギターイントロ。

そこに投入される早口のAメロは、もうすでに調理開始から数秒でパラパラのチャーハンが炒められてるような圧倒的に早い満足感を得られる。

 

サビでは左右交互の方向にしゃもじを上げる今までにない振りでめちゃんこ楽しかった。

 

1番の後のラップ部分は、Calliope がいなかった分、ACAねさんによるアレンジver.で披露される。

 

全ては聴き取れなかったけど「スパイシー」って言ってた部分があったかな。

 

「札幌 会いに来たよー!!!」

 

地名を叫んでくれる喜びの歓声に包まれる中、再び振りが楽しいサビに入る。

 

この曲としての楽しさはもちろん、これまでの曲の分も蓄積された満足感は、底辺から真逆のてっぺんにあった。

 

それはしゃもじを左右に振る皆の顔を見れば明らかだった。

 

皆が笑顔で踊った喫茶店のラストメニュー。

 

「ありがとう! ずっと真夜中でいいのに。でした!」

 

オーナーさんの言葉に大歓声が返される。

 

北の大地に開店した喫茶店は、大盛況の中、幕を閉じた。

 

 

 

 

 

24. Encore

 

ラストメニューに満足したはずなのに、会場はすぐにしゃもじ拍子が響き渡る。

 

皆デザートは別腹ってことなんだね。

 

暗闇の中、屋上にACAねさんのシルエットが見えると、しゃもじ拍子がスッと収まり、アコギの音が響いた。

 

 

 

 

 

25. サターン (Acoustic ver.)

 

楽曲の前にまず言わせてくださいどうぞありがとうございます。

 

 

 

ACAねさん、可愛さが限界突破しました。

 

 

 

アンコール衣装としてウェイトレスの姿で登場したオーナーさん。

 

薄暗く当たる淡い照明下でのその姿は、男女関係なく致死量レベルのそれ。

 

衣装が可愛かったという声が終演後にあちこちから聞こえてきた。

 

 

そろそろ楽曲の方に戻るね。

 

 

これは人間の性質上そうなんだけど、音が少ないとその分、普通の楽曲以上に歌声に聴き入ってしまうんだよね。

 

この日の 不法侵入 や Dear Mr「F」も同じなんだけど、聴き入るたびにACAねさんの歌唱力がとんでもないレベルだと圧倒される。

 

店内では、ラブ・バリスタたちが日常を過ごすようにゆっくりとくつろいでいる。

 

アコギで最後まで歌い切った後、アウトロでは くつろいでいたラブ・バリスタたちが楽器をかき鳴らしはじめ、しゃもじ拍子を煽る。

 

たった一人での路上の引き語りから始まった ずっと真夜中でいいのに。という音楽が、5年という月日の中で出会った仲間たちでこんなにも彩られているんだと、アコギの音に加わっていくたくさんの音が響く光景を見てそう感じた。

 

「ありがとー!」というACAねさんからの感謝の声は、しゃもじ拍子という一つの音として参加した会場の皆が そんな仲間たちの中の一員であることの証だった。

 

 

 

 

 

26. あいつら全員同窓会

 

イントロのときのしゃもじ拍子は、この日一番揃っていたかもしれない。

 

「お世話になってます」のフレーズで音を止め、オーナーさん、ラブ・バリスタたち全員がお辞儀をする。

 

歓声でそれに応えてサビに突入し、しゃもじを振って飛び跳ねながら全員で踊り舞う。

 

オープンリールの2人ももはや演奏している時間より、我々と一緒に飛び跳ねて楽しく踊っている時間の方が長いのではないかと思うくらい楽しさに満ちた空間だった。

 

ライブに欠かせない一曲を食後のデザートとして出してくれる何とも贅沢な喫茶店

 

そこはたくさんの笑顔で溢れていた。

 

 

 

 

 

27. MC

 

『喫茶・愛のペガサス』の由来のお話。

 

由来はACAねさんが好きな Prince というアーティストの2ndアルバム『Prince』の和名から。

 

『愛のペガサス』と名付けたシュールさや恥ずかしさが、どこかキラキラとして見えて大好きなんだとか。

 

そこにレトロな喫茶を併せて、"日常の中の煌めきに気付けるような人生にしたい" というコンセプトをもとに今回の『喫茶・愛のペガサス』が出来上がったとのこと。

 

 

「自分自身が静かで目立たないような場所にいるけれど、少しでも皆にとっての煌めきになれたら嬉しい」

 

一人ひとりがそれぞれのきっかけで暗い中で放つその煌めきを見つけ、今日、こうして会場に足を運んでいる。

 

それはもうその煌めきが大好きで、見つけられたことに感謝している以外ないよね。

 

ACAねさんからも改めて ずっと真夜中でいいのに。という音楽に出会ってくれたことと、会場に足を運んでくれたことへの感謝を口にしてくれた。

 

 

「曲やライブもいろいろと考えて作ってはいるけれど、最後は人との出会いで生まれる面白さや積み上げたものを壊す儚さを大切にしたい」

 

これからの音楽活動の抱負を述べ、ここからまた新たに始まっていくという意気込みを最後に、ずっと真夜中でいいのに。の原点であり、しょうもなく、憂鬱で、最強な夜ふかしソングを最後に届けてくれた。

 

 

 

 

 

28. 花一匁

 

ずっと真夜中でいいのにって溢した午前5時

 

沈香学 のリード曲であり、前述の想いが込められた特別な一曲。

 

サビではクルクルとしゃもじを回す振り。ちゃんと楽しかった。

 

ラスサビの前には間奏部分を取り入れ、楽器ごとのメンバー紹介が入る。

 

ブラス隊はボーカルの吉田美和さんが北海道出身である DREAMS COME TRUE の『うれしい!たのしい!大好き!』のメロディを吹いてくれる演出。

 

同じく北海道出身であるドラムの伊吹文裕さんの紹介時には、

 

「の! ぼ! り! べ! つ! といえば!」

「ク! マ! ぼ! く! じょう!」

 

\ ク マ 牧 場 ! ! ! /

 

のご当地CMネタのコール&レスポンスで会場をさらに盛り上げてくれた。

 

最後の紹介パートはACAねさんの扇風琴が担い、「はないちもんめーー!!!」の叫びに最高潮の盛り上がりを見せる。

 

「大変な日々、日々ですけど、そんな日々の痛み止めみたいな曲をこれからも作りたい!」

 

そう意気込んだラスサビ。

 

負けて嬉しい  花一匁

寂しさに強い処方箋  欲しいよ

柄にないことばかり  たらたら溢して

早起きの夜も  頑張りすぎは良くないので

健康でいられますように

 

負けて嬉しいのは、綺羅キラーの "落ち込んでる方が進めるセオリー" にも通ずる、寂しくなって気持ちが落ち込むときこそ味方(処方箋)になるものが多くて、そんな処方箋を求めて生きていけることに嬉しさがあるからじゃないかな。

 

"特別に幸せな未来なんて期待はしないから、無理をしないで健康に過ごしたい"

 

その中で音楽活動を含めた日々を過ごしていきたいという真夜中の小さな願いから、これからのずとまよが作られていくんだなと感じた。

 

紙吹雪も舞い、演奏だけでなく視覚的にも華やかな演出となった最後は、本編序盤の自己紹介の際に口にしていた「おもてなし」を最高のかたちで表現し、正真正銘のラストメニューに花が添えられた。

 

 

 

演奏を終え、大歓声に包まれる中、ラブ・バリスタたちがステージを後にし、最後にはACAねさんの「ありがとう!またねー!」の叫びがマイクを通さないで会場に響いた。

 

再会を待つ挨拶に応える声の中で、ガラスのショーケースの前に立ったACAねさんは、忍者の如く、回り出したショーケースとともにステージ裏へと消えていき、喫茶・愛のペガサスは閉店となった。

 

 

 

5周年のアニバーサリーイヤーを飾った今回のライブ。

 

ホールという決して大きくはない会場でも、立体的にも派手なセットを下地とする贅沢さ。

 

そしてそのステージに相応しいライブシチュエーションと、その世界観を作り上げる何種類もの楽器からなる演奏隊。

 

「少しでも皆の煌めきになってくれたら」という願いに込められた、これでもかというほどのおもてなしに最高の喜びと幸せを感じた。

 

本来、もてなされる側が期待するべきものではないけれど、今回の最大限のおもてなしを体験してしまったが故に、次のそれにどうじても期待が膨れ上がってしまっている。

 

来年5月には横浜に本格中華喫茶がオープンすることも発表されたね。

 

 

 

五つ星喫茶の五香粉多めのスパイシーなメニュー、また食べられるといいな。

 

 

 

 

 

 

(終演後に食べたスパイシーなカレーを添えて)

 

 

 

 

 

fin.



 

月光下、鍵盤上

 

 

『ヨルシカ LIVE TOUR 2023  月と猫のダンス』

 

 

コロナ禍に出会った音楽。

 

それは中学から愛して止まない Mr.Children の次点に来るほどまでのものだった。

 

それほどまでに大きく影響を与えた。

 

物憂げとは正反対の6月初日の札幌公演2日目の様子を綴る。

 

(※スクリーンの映像の切り抜きはクリエイターの市川 稜さんの Instagram よりお借りしています)

 

 

 

 

 

開演前

 

【札幌文化芸術劇場 hitaru】

 

2018年にニトリ文化ホールの後継施設として開場した新しい箱での初ライブ。

もちろん音の良さはお墨付き。

 

グッズ販売のほか、これから行われるライブのキーとなる絵画の展示も行っていた。

 

(前日は SOLD OUT だった猫ちゃん座布団)

(めちゃんこかわいい)

(すき)

 

階を上がり会場に入ると、第二夜 をバックサウンドに、物語のホームとなる海辺の家の一室を作り上げたステージが見えてきた。

 

 

ステージの真ん中にはピアノとキャンバスを立てかける画材が置かれている。

 

そんなアーティスティックなステージに目を奪われながら席に着く。

 

 

うん、近いね。

 

どこかであり得ないくらいの得を積んでたらしい。

 

Against All GRAVITY の沖縄のときくらい近くて始まる前からわくわくが止まらなかった。

 

そんな気持ちとは裏腹に、開演時間を過ぎると会場の緊張感が高まるのが分かる。

わくわくと緊張感が共存するこの数分間、大好き。

 

開演時間から10分ほどが経ち、照明が暗転する。

 

 

 

Written by n-buna

 

 

 

スクリーンに映し出された文字が消えるとアクターが登場し、ステージ真ん中の椅子に座って絵を描きはじめる。

 

 

 

 

 

01. 朗読劇①

 

「花瓶の花が枯れていた」

 

そんな一言から始まった一人の男の語り。

 

売れない絵描きのその男は自身が描いた絵と葛藤し、描いては捨て、描いては捨てを繰り返す。

 

捨てられた絵によって舞う埃。

 

窓から射し込む陽の光に輝く部分の表現は文体を現実化したそれだと感じた。

 

そんな男の息抜きの一つにピアノがある。

 

と言ってもベートーヴェンピアノソナタ14番 "月光" を弾く程度なのだが。

 

何も考えずに生きていける鳥を羨みながら 月光 を弾く。

 

一瞬、窓の外から猫の鳴き声が聞こえ、手を止めるが、このときはまだ気のせいだと感じた絵描きは演奏を再開する。

 

再開した 月光 のフェードアウトとともにギターのインストが始まり、やがてドラム、シンセサイザーと合流し、ポップなリズムを奏でる。

 

ノリノリな音楽隊のフロントにsuisさんが姿を見せると、これから始まる動物たちの物語のオープニングに相応しい一曲を歌い出す。

 

 

 

 

 

02. ブレーメン

 

パンツスタイルでフォーマルな黒のジャケットを着飾り、ブレンドヘアをまとめたsuisさんの姿が照らされる。

 

(え!?!   イメージとちがう!!!!!)

 

 

かっこいいんだが!?!?!?!?!?!?

 

 

前世や月光のライブ映像を何度も見返して目に染みついてる主の中のsuisさんとはまるでちがう姿がそこにあった。

 

一瞬、戸惑いがありながらもイメージを覆すその姿に目も心も釘付けになる。

 

ねぇ考えなくてもいいよ

踊り始めた君の細胞

この音に今は乗ろうよ

乗れなくてもいいよ

 

観ている我々の身体も弾ませるその曲調とフレーズは、音楽隊へと誘うかのような雰囲気すらあり、「あっはっはっは」というsuisさんのかっこよくたくましい笑いが何も気にせず音に身を任せていいものだと教えてくれる。

 

アウトロでは平畑徹也さんのピアノが目を惹き、原曲以上のオシャレなアレンジがとても素敵だった。

 

スクリーンにはこれから登場する動物たちのアニメーションが映し出され、動物たちによるダンスというライブコンセプトをしっかりと魅せてくれる演出だった。

 

 

 

 

 

 

03. 又三郎

 

ブレーメンから間髪入れずに疾走感溢れるロックなイントロが流れる。

 

n-bunaさんをはじめ、ピアノの平畑さんはヘドバンを繰り返しながら暴れるように音をかき鳴らす。

 

言葉は貴方の風だ

 

僕らを呑み込んでいくほどの言葉。

そんな言葉をフレーズをヨルシカからたくさん教えてもらった。

自分の風の一つになった 又三郎 で一番好きな歌詞。

 

遮るものが何もない草原の中で一人踊る映像は、開放感に溢れたサビが表れていて、そんなサビの歌声もハードでロックなサウンドにはもちろん、三郎がやってきた日のような強い風(青嵐)が吹いても負けないような力強さを感じた。

 

 

 

 

 

 

04. 朗読劇②

 

「あなたの描く絵には何かが足りない」

 

元恋人に言われた言葉を思い出す。

 

絵の展示会に関わる仕事をしている彼女は、絵を見る眼を持ち合わせていた。

 

人が心を打たれない「どこかを切り取った絵」と評され、売れない絵描きとしての現実が刺さる。

 

答えが見つからないまま夜になり、開けた窓から月の光がピアノの鍵盤を照らしている。

 

そんな情景に相応しい 月光 を弾き始めると、一匹のカナリアがやってくる。

 

追い払おうとしても微動だにしないことに諦めをつけ、再び弾き始めると、カナリアは羽を開くように動いていた。

 

鍵盤を弾く手を止めるとカナリアも止まる。

 

ピアノの音に合わせて動いているその姿に最初は馬鹿馬鹿しく思った絵描きだが、その奇妙な光景を写そうとスケッチブックを手に取り、カナリアを描く。

 

夜が明けた頃には、カナリアは飛び去っていった。

 

開けた窓の先に広がる海を眺めながら、遠くに飛んでいるその羽を想像する。

 

 

 

 

 

05. 老人と海

 

遥か遠くへと、まだ遠くへと飛んでいったカナリア

 

鳥の鳴く声だけが聞こえてる

 

その声の中にカナリアはいるだろうか。

 

開けた窓から吹き込む潮風は、そんな想像をする絵描きの肌を舐む。

 

サビの美しく伸びる歌声をより響かせ、曲終わりの心地良いさざなみの音をさらに増幅させたホールという会場に凄く合う一曲だった。

 

 

 

 

 

 

06. さよならモルテン

 

n-bunaさんのギターからカナリアに引っ張られるかのように鳥が出てくる曲が続く。

 

相棒はガチョウのモルテン

 

ガチョウは出てこないけど、ポップな映像の中で飛んでいる鳥はカナリアだった。

 

かもしれない。

 

 

 

 

 

 

07. 朗読劇③

 

絵描きは小さい頃からさまざまな景色を描いていた。

 

しかしそれは良くも悪くもただその景色を描いただけである。

 

「絵には訴えかける何かが必要」

 

元恋人の言葉が再び刺さり、夜の窓際で物思いに耽っていると、ぬめぬめとしたカエルの表面が手に触れた。

 

追い払おうとしても動かない。

 

その図々しさに既視感を覚える絵描き。

 

気が付くとカエルは月の光に照らされたピアノの上に乗り、絵描きが奏でる 月光 に ゆっくりと身体を踊らせている。

 

スケッチブックを手に取り、あのときと同じようにその奇妙な光景を描く。

 

手を洗って戻ってくると、鍵盤の上にいたのはカエルからカメレオンに変わっていた。

 

案の定、手を触れてもカメレオンが動くことは一切ない。

 

ピアノの音を除いては。

 

 

"ピアノの音を求めてやってくる動物たち"

 

どこかの本で読んだそんなロマンチシズムに溢れた現実が今ここにあった。

 

 

 

 

 

08. 都落ち

 

 

和!

 

 

ローソンでチョコレートモカを買い、絵を読み込んで初めて聴いたときの第一印象。

 

和楽器を使わないでここまで和の音のように表現できるn-bunaさんの作曲センスが凄すぎる。

 

そんな和の音はこの日もn-bunaさんのエレキ、下鶴さんのアコギ(マンドリンじゃなかった)、平畑さんのピアノによって再現されていて、スクリーン映像がないことで音を際立たせる演出となっていた。

 

桜色に照らされたステージで歌うsuisさんの姿は妖艶な美しさがある一方で、歌い方にはこれまでとは変わって可愛さが加わっていた。

 

詞の美しさは ......... 言うまでもないね?

 

 

 

 

 

09. パドドゥ

 

 

「もっと踊っていようよ」と言うようにスクリーンには画集の絵のような草原をはじめ、様々な場所で踊る男女が映る。

 

幸せそうに踊るその光景は、どんな場所でもどんなことがあっても互いに離れないと思わせるほどの二人だけの世界だった。

 

情けない顔のままでもいい

泣き止んだ顔のままでもいい

ずっと貴方(あなた)と踊っていたい

ふざけた笑顔で貴方(ぼくら)は踊れるから

 

「考えなくてもいいよ」と優しく語りかけ、踊ることでただただ幸せが生まれる愛の世界。

その語りがsuisさんであることで、涙腺が少し危うくなる。

 

(あぁ、この人に自分を委ねていいんだ)

 

何も考えずとも聞こえてくる美しい音と声によって、自然発生的にそんな想いが生まれ、舞踏会のワルツのように拍が変わるラスサビ前では、その想いが一層強くなった。

 

今回のライブで一番好きだった曲かもしれない。

 

それから 月と猫のダンス の "キー" はここにあるんじゃないかなって思ったりもしてね。

 

 

 

 

 

10. チノカテ

 

優しいイントロが付いて歌い出しが始まる。

 

ポツリとつぶやくようなサビ前の一言で照明が変わり、それぞれのサビごとに異なる色 (夕陽:橙   散った:緑   待って:桜) で彩られる演出が素敵だった。

 

貴方の夜をずっと照らす大きな光はあるんだろうか?

 

必死に夢を追う過程で誰しも上手くいかないことがある。

そんなときに支えてくれる人はいるだろうか。

辛いときに支えてくれる人を大切にしているだろうか。

 

「待って」と思ったときにはもう遅いかもしれない。

 

部屋の中にある花が "枯れた花" ではなく "枯れてしまった花" と気付いたときには、大切なものはもう何も残っていないかもしれない。

 

それならいらないものさえも捨てて外に出よう。

 

そんな貴方でいいから。

 

それでいいから。

 

 

 

 

 

 

11. 朗読劇④

 

窓際で再び奇妙な物体を見つけた絵描き。

 

正体はウサギだった。

 

次々とやってくる動物たちに考えることをやめた絵描きは 月光 を弾く。

 

音に合わせて窓枠を齧るウサギ相手に言っても伝わるはずのない文句を浴びせる。

 

溜息をつきながらも、絵描き自らがウサギを家に招き入れ、待ちわびているであろう 月光 を弾くと、そこには短い手足で踊る ある種見慣れた光景があった。

 

 

 

 

 

12. 月に吠える

 

その奇妙な光景を表すかのような不気味なイントロが、n-bunaさんの咳(原曲+α)の後に続く。

 

"アイスピック" というフレーズがなくとも どこか冷たさすらも感じるダークな雰囲気の中にある歌声は主の一番好きなsuisさんである。

 

音と音を区切っていることで間の無の時間が夜の静寂のような表現になっていて、唯一音がつながるCメロの不気味さがより際立つようにもなっている。

 

殺傷能力高すぎる n-bunaさん、そのまま殺してください。

 

ダークなsuisさんを聞きながら殺られる人生、全然ありなので。

 

 

 

 

 

 

13. 451

 

リズムドラムからsuisさんが下手に移動すると、ギターを置いたn-bunaさんがシンメにやってくる。

 

 

「あのっ  太陽を見てたっ」

 

 

よ!  ん!  こ!  い!  ち!

(※主が勝手にそういう呼び方をしているだけです)

 

 

受け入れる準備がまだできていない我々を歌い出しで攻撃してくる。

 

だから!  殺傷能力高いんだって!!!(惚)(吐)

 

多分会場の全員がかろうじて生きている状態だったけど、n-bunaさんの攻撃は止まらない。

 

ノリノリで横揺れを繰り返し、メインボーカルとしてハスキーな高音を響かせるn-bunaさんと、それに合わせるように揺れる低音コーラスのsuisさん。

 

時折、互いを見合いながら歌っている姿は何より楽しそうで、見ている我々も幸せにさせる光景だった。

 

スクリーンには原作 "華氏451度" と「燃やして」というフレーズを象徴するように本が燃えている映像が終始流れていた。

 

"引火して燃えている本に面白さや喜びを感じる"

 

普通ではありえないその光景を面白がるところは、絵描きが次々と家にやってきてはピアノに合わせて踊る動物たちをどこか面白がっているそれと重なっていて、自分も「踊って」と繰り返すように、動物たちと共に踊りたいほど面白がっているのではとすら感じた。

 

 

 

 

 

14. 朗読劇⑤

 

元恋人に動物たちとの出来事を電話で話す絵描き。

 

どうやらウサギの後にはコウモリもやってきたようだった。

 

もちろん、冗談のつもりで聞いている彼女は、その出来事に少し似た宮沢賢治の "セロ弾きのゴーシュ" を話題に出しながら「今度行こうかしら」と絵描きをからかう。

 

「絵の雄弁さは時に言葉と変わらない」

 

「絵本作家にでもなったら?」という一言に続けた彼女の言葉に感心した絵描きだが、この言葉はその昔、自分が言った言葉だという。

 

少し恥ずかしくなり、セロ弾きのゴーシュ の結末を訊ねる。

 

"やってきた動物たちに「もっと優しくしてあげればよかった」と想う"

 

彼女の皮肉に気付いた絵描きは、電話越しに笑っている彼女との話の終わり際にその動物たちをテーマとして絵を描くことを勧められる。

 

些細なことからの別れというものは平凡なものである。

 

部屋のスケッチブックを眺めながら、ぼんやりと2人でのあの頃を思うのだった。

 

 

 

 

 

15. いさな

 

 

部屋の中を魚が泳ぐ映像。

 

水のない空間で泳ぎ続けるそれは、空の心の中でも水があるときと同じように過ごしたいという絵描きの心情を表しているようだった。

 

一音一音鳴らされる冒頭のアコギはゆっくりと時を刻む振り子時計のようにも聞こえてくる。

 

それほどまでにあの頃の時間が思い出であり、彼女へ想いを馳せるように切なく歌うsuisさんはこの日一番の美しさを放っていて、表現力も素晴らしかった。

 

足元に広がるスモークが降り注ぐ青い照明によって水面のようになる演出は神秘的で、パドドゥ に匹敵するほど心を打たれた一曲だった。

 

 

 

 

 

16. 雪国

 

 

さまざまな雪景色の中で降り積る雪のようにスクリーンに残り続ける歌詞。

 

月に吠える 以上に音の区切りが鮮明(歌声も区切ってる)で、音の数自体も限りなく少ないシンプルで難しい曲であるはずなのに、それにぴたりと合うような一音一音を丁寧に歌い上げる声が響く。

 

雪国住みの人には伝わるであろう "雪が降り積る中の特有の静けさ" がホールという会場の中で再現されていて、幻想的な空間が広がっていた。

 

前曲から続く過去への想いがこの2曲でより強い想いであることを表していて、絵描きは今でも元恋人のことが好きなんだと思った。

 

 

 

 

 

17. 朗読劇⑥

 

羽音を立ててやってきたフクロウ。

 

絵描きはその様子に慣れたように 月光 を弾き、羽を広げたフクロウを描く。

 

次にやってきた羽虫もまた同じように鍵盤の上に乗って音に合わせて踊り、それを描く。

 

その次に窓の外を覗いたときは鹿がそこにいた。

 

角で窓を突き、音に合わせて鳴く大きな声に溜息をつきながらも、スケッチブックを手に取り、その様子を描いた。

 

 

 

「送った絵はどうだった?」

 

テーマをくれた元恋人にこれまで出会った動物たちの絵を送った絵描き。

そこに想い人の人間の絵を加えて。

 

『踊る動物』というありきたりなタイトルだが、彼女は感心したのか、展示会のオファーを出してくれる。

 

またとない機会を得た絵描きは、心を決めて絵を描き始めた。

 

 

 

 

 

18. 第五夜

 

平畑さんによるピアノ。

 

その合間に鳴らされるn-bunaさんのギター音は動物の鳴き声のようにも聞こえた。

 

 

 

 

 

19. 夏の肖像

 

爽やかなメロディが響き、夏の展示会に向けて絵を描き続ける日常を映す。

 

揺れる木々を始めとした自然を映す映像が流れ、「もっと踊るように」というフレーズが、自然さえも音を立てて動物たちのように踊っているとすら感じさせた。

 

 

 

 

 

 

20. 靴の花火

 

 

前世ツアーで夏草以来6年ぶりに演奏されたのを知って遠征すればよかったと思った曲。

 

この日の靴の花火は夏草ver.

 

スクリーンにはさまざまな情景に動物たちが映る。

 

ねぇ  ねぇ

黙りこくっても言葉要らずだ

目って物を言うから

 

最初はなぜそこにいるのか分からなかった動物たち。

 

それでも絵描きは次第にピアノの音に合わせて踊りたいという彼らの意志が見えた。

 

目が物を言う描写は次の朗読劇に出てくる最後の動物がそれを担っている。

 

サビの力強くて綺麗な、それでいて最後は優しいsuisさんの歌声は、ヨルシカという音楽をより好きにさせてくれた思い出でもあって。

(出会いは 花に亡霊 なんだけどね)

 

最後に出てきた鹿はたぶんあの鹿かな......?

 

それと この日のコーラスはキタニさんだった。

 

 

 

 

 

21. 朗読劇⑦

 

絵描きは展示会の準備で慌ただしく、しばらく筆を握らない日々が続いていた。

 

窓の外から猫の鳴き声が聞こえたが、そこには何もいない。

 

いつものように 月光 を弾いていると、窓際から先ほどの猫がやってきてピアノの上に座る。

 

 

「君たちの絵を描いていたんだ」

 

そう猫に話しかけ、やってくる動物たちの話をしても信じてもらえない大家の話をする。

 

深い夜の色をしている猫の瞳に既視感を覚えた。

 

遠い昔、どこかで見たそれを思っていると頬に涙が伝っていた。

 

月光が鍵盤を照らす中、猫は絵描きに近づき鼻でキスをすると、ゆっくりと外へ消えていった。

 

これが奇妙な動物たちを見た最後の日だった。

 

 

 

 

 

22. 左右盲

 

 

スクリーンにはさまざまな図形で取り繕ったように形成された2人の映像。

 

Music Video の概要欄にある

「時間が経ち、相手の顔の造作や仕草を少しずつ忘れて、その左右もはっきりとわからなくなっていくような感覚」

のはっきりとその形が思い出せなくなっている様を表していると感じた。

 

左右盲 という制限的な言葉に相反するようなサビの壮大さは、目の前で奏でられる音によって原曲以上に再現されていた。

 

それでいて曲自体はだんだんと大切なものを失っていくようなコンセプトでもあり、色々な部分での対比という点でも "左右盲" であったりね。

 

 

 

 

 

23. アルジャーノン

 

 

原曲にはないオリジナルのピアノのインストから始まる。

 

貴方はどうして僕に心をくれたんでしょう

貴方はどうして僕に目を描いたんだ

 

スケッチブックに描かれた動物たち。

そんな動物たちからの問いかけにも聞こえる。

 

「目を描いた」という部分は、単に "命を吹き込んだ" という意味だけでなく、"見えなかったものを見せてくれた" という意味も含んでいると感じた。

 

このフレーズは、動物たちから絵描きへの問いかけであって、これからの自分を見せてくれた絵描きから元恋人への問いかけ(感謝)でもあるんじゃないかな。

 

別れたはずの彼女が、自分に絵のテーマをはじめ、過去の自分の言葉、セロ弾きのゴーシュ、そして展示会の誘いまで たくさんのきっかけを与えてくれた。

 

からかっているように見えて、誰よりも絵描きのことを気に留めてくれている存在。

 

そんな人のおかげで絵描きの眼はかつての夢をまた見始めていた。

 

 

僕らはゆっくりと忘れていく とても小さく

少しずつ崩れる塔を眺めるように

僕らはゆっくりと眠っていく

ゆっくりと眠っていく

 

過去に縋っていたこれまでとは変わって、ゆっくりと過去を忘れ消え去っていこうとしている。

 

それは動物たちと彼女によって変わった自分が、今、夢に向かってゆっくりと走り出していけるから。

 

 

穏やかでありながら丁寧に奏でられるサウンドと感情的な歌声が物語のクライマックスとして会場を呑み込む。

 

ラスサビではステージ上からゆっくりと降りてきた幾つもの照明が星空のような光景を作り上げ、その下の音楽にこれ以上ない視覚的な音を加えた。

 

この日一番の演出であり、物語を締め括る音楽としてあまりにも相応しすぎた一曲だった。

 

 

 

 

 

24. 朗読劇⑧

 

ステージが明転すると、踊る動物たちを描いた10枚の絵が並べられていた。

 

「どこか不可思議な魅力が溢れている」と絵の説明を始め、夢であった展示会が開催された。

 

客入りは疎らであったが、展示会を開催できたことが絵描きにとって思い出であり、これからへの大きな一歩となっていた。

 

「一枚もらっていい?」

 

見ていた絵はがきから顔を上げると、そこには元恋人の姿があった。

 

「絵が良かったから背中を押したくなった」

 

最高の褒め言葉だと感じた絵描き。

「訴えかける何かがない」と根本を評された見る目がある彼女の言葉であったからだ。

 

 

「変わらないように見えて、人は皆変わっていく」

 

アルジャーノンのフレーズが重なる。

 

自分を変えてくれた元恋人もまた、時間が経つとともに変わっていってる。

 

彼女の左手の薬指にある指輪を見てそう感じた。

 

 

展示会は後の仕事にもつながったほか、過去の絵にも買い手がつくほどの成功を収めた。

 

改めて彼女にお礼を伝えると、訴えかける何かがないと評された過去の絵の話になる。

 

"面白みのない絵は悪いわけではなく、絵描きとして生活をするためには、手に取ってもらえるような面白みがあるといいのではないか"

 

当時の一言にそんなニュアンスが含まれていたことを絵描きはここで知る。

 

「その辺りにある景色を描いたとしても、その絵にはその絵にしかない価値がある」

「たとえ誰にも買われなかったとしても、それは立派な一つの絵なんだから」

 

絵描きとしての根底を思い出したかのように男は感心するが、これもまた、昔の自分の言葉だった。

 

変わっていない絵描きの姿に彼女は笑い、左手の指輪が光る。

 

変わっていないと笑っている彼女は変わっているという描写に、絵描きの心がまた少し揺れる。

 

 

彼女を会場の外に送り出したとき、空は茜色に染まっていた。

 

あの動物たちのおかげかもしれないと呟く絵描きにまた彼女は笑みを浮かべ、貴方に似て面白かったと動物たちの絵を褒めてくれた。

 

「あの猫なんてピアノを弾いてる時の貴方にそっくり」

 

目を閉じて鼻を上げる彼女が真似たその姿に絵描きは衝撃が走った。

 

 

 

 

窓の外を眺めながらピアノを弾く。

 

自分でも信じ難い一つの奇妙な想像が頭から離れない絵描きは、部屋にある10枚の絵のように踊りを真似る。

 

彼らは本当に踊っていたのだろうか。

自分の勘違いなのではないか。

彼らはピアノを弾きたかったのではないか。

 

 

月光 のメロディーを奏でる。

 

 

「奇妙な踊り ......... か」

 

 

椅子を立ち、あの動物たちのように踊る。

 

 

それは猫がピアノを奏でるようなシルエットだった。

 

 

 

 

 

物語が幕を閉じ、アクターさんの後にsuisさんとn-bunaさんが前に出て一礼する。

 

温かい拍手は彼らの姿が見えなくなるまで鳴り止むことはなかった。

 

 

 

これまでのヨルシカとはまた違った新しいかたちのライブを見ることができて本当に新鮮だった。

 

台詞という言葉で物語を構成するライブコンセプトと言葉が無くとも音を鳴らしたいという動物たちの心が見える物語の対比。

 

その中の心情を奏でるような幻燈の曲たちがどれも素晴らしく、一つのコンセプトアルバムのように仕上がっているように感じた。

 

 

幻想的で芸術的な空間を作ってくれたヨルシカ。

 

 

また絶対、会いに行くね。

 

 

 

 

 

 

(ブレーメン と 又三郎 のときに何度かお顔を見ることができたのは小さな宝物として心の中に...)

 

 

 

 

fin.



 

夜の中の太陽

 

 

 

 

『僕の心のヤバいやつ』

 

2018年3月8日に週刊少年チャンピオンで連載が始まった桜井のりおさん作の青春ラブコメ

 

"3月8日" "桜井さん" って聞くと どうしてもそっちの自分が反応する。

 

ある意味 "僕の心のヤバいやつ" なのかもね (え?)

 

そんなことはどうでもよくて、今年の2月にテレビアニメ化が発表され、4月から6月にかけて第1期が放送された。

 

作品の存在を知ったのは、テレビアニメ化の発表とともにオープニングテーマとしてヨルシカの『斜陽』が決定したときだった。

 

 

(今回は太宰治なのね)

(みすたーさんにも太宰治からとった同タイトルあるよね)

 

当時は楽曲に対して待ち遠しさも含めた感想を抱いた一方で、作品に対しては青春ラブコメのアニメなんだと軽く触れた程度。

(これで触れたと言うのも失礼なんだけど)

 

3月から4月にかけてお仕事が忙しい時期なのもあって、テレビアニメ化の発表以降、ほとんど情報を目にとめることなく、初めて視聴したのは2話が過ぎていた4月半ばの頃だった。

 

もちろん最初はヨルシカの音楽を聴く目的で。

 

 

 

「僕は頭がおかしい」

 

Starting Over の冒頭くらいパンチのある始まり。

 

でも "僕の心のヤバいやつ" なんてタイトルだしそれも納得。

 

 

殺戮の本を手にして妄想を繰り広げる中二病の主人公 市川京太郎。

 

 

市川が一番殺したいと思っているモデルもこなす美少女 山田杏奈。

 

そんな絵に描いたように相反する二人の関係の変化と心情の成長を描いた物語。

 

 

『「どこからが好きなんだろう」って距離感が全然わからない。相手の子をいつ好きになったのか、好きじゃなくて違う感情なのか。心の葛藤が起こる曖昧な感情が面白いんです。』

 

桜井のりおさんの描きたかったそれは、些細な感情の変化から表現されていて、その変化で少しずつ成長していく市川の姿が回を重ねるごとに楽しみになった。

 

一方、山田も図書室で出会った市川に関心を持ち始め、積極的にアプローチしていく中で、市川の不器用な気遣いゆえの反応に次第に心情の変化が生まれる。

 

「自分の感情に正直になれない」

「これが好きという感情なのか分からない」

「相手に嫌われるかもしれない」

 

分からないことがまだたくさんある成長期の中学生が、互いに手探りで、ときには恋の感情から勇気を出して思い切って一歩を踏み出し、自分の心を開いて向き合っていく。

 

 

 

「 尊 い 」

 

 

 

ただそれだけ。

 

 

好きになった瞬間はなく、好きだと気付いた瞬間が描かれているのがこの作品のキーポイントでもであって。

 

両片想いになってからは互いに不器用なこともあり、微妙なすれ違いや自分の気持ちが相手に上手く伝わらない瞬間が何度も訪れる。

 

そのたびに尊死を繰り返して、気が付けば単行本まで購入していた。

 

 

落ちて行くように茜が差したから

 

闇と陽が交わっていく夕方。

そんな夕方はまさに市川と山田の関係であり、斜陽が彼らの道を照らしている。

 

眩しくて仕方ない山田という太陽は、市川の手の届かない存在。

 

その存在が "高く成った葡萄" として表現され、イソップ物語の「酸っぱいブドウ」の内容がまさにこの物語とリンクしている。

 

しかし、それがわかっていても指先が触れたとき、燃えるように焦がれ、自分の感情に気付いた。

 

太陽も恋も焦がれるものであり、陽が落ちることにも、恋に落ちることにも理由なんてない。

 

叶わぬものだと決めつけていても心は正直だった。

 

 

もう少しで僕は僕を一つは愛せるのに

斜陽にはにかむ貴方が見えた

 

斜陽が照らす恋心に目が開かなかった冒頭から、最後には目を開けた先に貴方がいた。

 

自分の感情と向き合って成長し、恋という感情に気付いたからこそ目を開けることができて、その存在が見えた。

 

1年生の頃は嘘をついて学校を休んでいた市川が、2年生になって山田という存在に出会い、学校が嫌いでなくなったこと、自分の感情と向き合わせてくれたことにより、好きという感情に気付かせてくれたことに「ありがとう」という感謝を伝える第1期最終話での最後のシーン。

 

山田が照らしてくれた光 (山田への恋心) によって、卑屈な市川が自分自身の生き方を認めることができたラスサビの歌詞と、そう成長させてくれたことをきっかけとなった存在に伝えたい "僕は僕を知ってほしい" というタイトルが重ねて描かれていて本当に尊かった(死)

 

「好き」という恋心よりも「ありがとう」という感謝を先に伝えたのは、山田が今までの市川の卑屈な生き方を否定せず、その楽しさは誰のおかげでもなく、市川自身が学校に来て得たものだと肯定してくれたことが嬉しかったからじゃないかな。

 

 

 

第1期の放送は終わってしまったけれど、この2か月間で得られた幸せは少なくともあと半年は噛みしめて過ごしていける。

 

その味が終わる頃には第2期が始まるしね。

 

そのときにはきっと「好き」と伝えてるかも(尊死)

 


f:id:thrsyr24:20230618195423j:image

f:id:thrsyr24:20230618195446j:image

("器用なだけの山田" こと 半沢ユリネ さんも登場します)

(見た目はクールでも中身は幼いめちゃんこ可愛い子です)

 

 

 

まだ見たことがないという方はぜひヨルシカの音楽とともにご視聴いただければ。

 

 

 

 

 

単行本はアニメ以上に尊い展開が進んでいるので、興味を持たれた方はぜひ最新刊まで読んでいただければ。

 

 

 

 

2023年初ブログはアニメになっちゃったね。

 

後半は斜陽の曲解説みたいになってたけど。

 

本当はヨルシカのライブレポになるはずだったんだけどね。

(※ツアーファイナルの沖縄公演が終わってから公開予定です)

 

 

改めてこんなにも素敵な作品に出会えて本当によかった。

 

お仕事が忙しかった4月もこのアニメ放送を糧に頑張ってこれたところもあって、メンタル的に凄く支えられた。

 

 

『音楽から出会う物語』

 

ヨルシカが好きだとそれが小説なことが多いけれど、アニメとの出会いにもまた新しい良さを見つけられた。

 

そんな作品に出会わせてくれたヨルシカに、そして作品全体としてだけでなく、一つひとつのシーンに尊い瞬間を描いてくれた作者の桜井さんに「ありがとう」という感謝を自分も伝えたかった。

 

このブログが少しでもその気持ちを代弁してくれてるといいな。

 

 


f:id:thrsyr24:20230618195601j:image

 

 

 

 

fin.

 

 

失くしたものの分まで

 

 

新たな世の中にも慣れてきた一年。

 

変わっていった方が良いもの

変わらずにいた方が良いもの

 

3年前に和寿が言っていた多くのものがこの数年で良くも悪くも変わっていってしまい、その変化へと人々は型を合わせるようにはまっていった。

 

そんな埋め合わせのパズルで取り繕った日常の中でかつての光景を思い出し、本来の完成型を一欠片ずつ取り戻して埋めていく。

 

その欠片ひとつひとつが思い出深く輝いていた記念すべき一年を振り返っていきます。

 

 

 

 

 

1月

 

Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス」開催決定

f:id:thrsyr24:20221230121147j:image

 

待ちに待った3年ぶりの全国ライブ。

30周年という記念すべき一年。

未だに声が出せない状況でも、音と感謝と笑顔を届けてくれることが本当に嬉しかった。

 

ん? 北の大地が無い?

 

いや、ありましたけど???

 

 

(大阪の4公演、半分こっちにくれよ)

 

 

 

 

 

2月

 

北京オリンピック」開催

高木美帆選手やカーリング女子のメダルは道産子としても嬉しかった。

それ以上に嬉しかった同世代の平野歩夢選手の金メダル。

怒りを誰もが納得するパフォーマンスへと変えて実践できるメンタルがただただすごかった。

ショーン・ホワイトとの抱擁はアツかったですね。

 

 

 

『永遠』"桜のような僕の恋人" 主題歌に決定

アニバーサリーイヤーの新曲。

美しいピアノ、寄り添う歌声、印象的なフレーズ。

予告の時点で楽しみな一曲でしかなかった。

 

 

 

 

 

3月

 

かずとしっっ!!お誕生日!!!

毎年溢れるほどの おめでとう と ありがとう の気持ちを伝えて。

いつものダイアリーは今年もお田原様が優勝です。

 

 

 

Mr.Children 2011 - 2015』『Mr.Children 2015 - 2021 & NOW』発売決定

彼らの音楽に出会ってからの11年間が収録されたベストアルバム。

新曲として発表された学生時代の当時の思い出もたくさん詰まってる。

さらに リマスタリング + ライブ音源 + B'z presents UNITE & FCライブ映像 の特典てんこ盛り。

2枚で ¥10,000 なのどう考えてもお安いんですけど???

 

 

 

「桜のような僕の恋人」配信

 

美容師として働きながらも、人よりも早く年老いていく病気を発症した美咲。

一目惚れした彼女に"ふさわしい男になる"とカメラマンとして成長していく晴人。

 

恋仲の2人が取る決断は相手を想うからこそ、時に優しくて切なくて残酷でもある。

儚くても希望を捨てない桜のような恋物語

 

まだ見ていない方はぜひ見てみてください。

原作の小説も素晴らしいので手に取っていただければ。

 

 

 

『永遠』配信

歌詞と美しく切ないストリングスの世界観が、内容を知った上で聴くとさらに響いてくる。

小林さんのピアノ、やっぱりすごいね。

同じ意味でも Forever とはまた違った今年のベストソングでした。

 

 

 

「3回目のひな誕祭 in 東京ドーム」参戦

f:id:thrsyr24:20221230122740j:image

f:id:thrsyr24:20221230122848j:image

 

サプライズ発表から2年3ヶ月。

ついにやってきた約束の地。

日向坂46としてのデビュー当時から応援してきた彼女たちの夢を叶える瞬間に立ち会えたことは忘れられない思い出です。

 

そういえばライブレポはどこいったんだろうね (下書幽閉中)

 

 

 

 

 

4月

 

『僕なんか』Music Video 公開

 

ひな誕祭2日目で初披露された一曲。

帰ってきた小坂さんをセンターに迎える新曲は表題曲の一番を更新してきた。

ピアノイントロはやっぱり良いなって。

 

 

 

『FATHER&MOTHER Special Prelive エントランスのエントランス』開催

10691059 から続くFC限定のプレライブ。

一日でも早く会いたい衝動を何とか抑えて応募はせず。

2週間後にさらに完成された音とともに再会が待っていたから。

 

 

 

アニメ「SPY×FAMILY」放送開始


例年になくアニメを見た今年のスタート地点。

主題歌の ミックスナッツ (Official髭男dism) も今年を代表する一曲だったんじゃないかな。

 

 

 

佐々木朗希投手、28年ぶりとなる完全試合達成

 

令和の怪物が数々の記録とともに大記録を達成。

打者の調子が上がらない春先ではあったものの、連続三振が続いてるあたりから試合を見てみると、まさに無双状態でした。

吉田正尚選手から3三振も奪えるほど。

 

バッテリーを組んだ松川選手がつい先日まで高校生だったのはバグとして歴史に刻まれるべきですね。

(※佐々木投手とともに最年少記録としてNPB記録樹立)

 

ちなみに次の登板で、我ら北海道 BIGBOSS 草野球ファイターズが彼相手に8回まで一人も塁に出られなかったのはここだけのお話ですからね?

 

 

 

「半世紀へのエントランス in 福岡」参戦

f:id:thrsyr24:20221230130041j:image

 

ついに!!!!!

会えた!!!!!!!!!


3年ぶりの再会、再開となるアニバーサリーツアーの幕開け。

音が聴こえた瞬間、声が聴こえた瞬間、姿が見えた瞬間、目頭が熱くなった。

声を出せなくても拍手で目一杯の感謝を伝え、30年分のGIFTを受け取った。

愛と感謝に溢れ、翌日も福岡観光をすっ飛ばして急遽参戦したのは大正解でした。

 

 

 

 

 

 

5月

 

NHK「今日は一日"ミスチル30周年"三昧」放送

ラジオから流れる Mr.Children を皆で聴く大好きな時間。

SixTONES 京本大我さんの妄想セトリが変態過ぎて(褒)「あっ、この人本物だ」ってなって。

 

 

この時点でライブ未参戦なのに、雨の中で WALTZ → REM → NOT FOUND とかいう演出まで考えてこれるのはハイレベルなチルオタの証です。

 

 

 

Mr.Children デビュー30周年!!!

 

30年。改めてすごいよね。

10年先も、20年先も、いつまでも大好きな4人と生きれたらいいな。

本当に本当におめでとう。

 

 

 

『生きろ』Music Video 公開

 

30周年を過ぎてもなお、生き生きと音楽を鳴らしていくんだと彼ら自身に発破をかけるように。

そして不条理な2年間だったけれど、またここから強く、たくましく、楽しく生きていけるように。

そんな僕らへのメッセージも込めて作られた一曲。

 

"思いきり笑える  その日が来るまで"

 

彼らの想いをしっかりと受け取って約束した。

いつか必ず声援とともに笑顔を届けられるその日まで。

 

 

Mr.Children 2011 - 2015』『Mr.Children 2015 - 2021 & NOW』発売

 

微妙な音の違いにリマスタリングを実感するとともに、Tomorrow never knows (in Taipei) の声の良さに改めて気付いた。

もちろんみんな大好き「虹だっ!」「ご唱和下さい!」も忘れてないからね?

 

 

 

SONGSにて『ヒカリノアトリエ』『永遠』『生きろ』披露

記念すべき600回記念に登場。

インタビューも交えた45分はシフクでした。

ヒカリノアトリエは原キーな部分も含めて、朝ドラ以外だと地上波では初披露でした。

 

 

 

Mステにて『生きろ』『GIFT』披露

新曲とともに彼らが一番伝えたいメッセージとして選んでくれた『GIFT』

福岡のときと同じような僕らが声を出せない代わりに歌ってくれるメンバーの姿がテレビの先にもあった。

オリンピック主題歌の枠を超えたファンとの絆を示してくれてるように感じました。

 

 

 

映画「五等分の花嫁」公開

20221230191137.jpg

 

アニメでは描かれなかった部分を描いた完結編。

原作でも涙腺が緩くなったのに映画館では涙無しでは見られなかった。

(一緒に行った友達も泣いてた)

やっぱり一番好きなラブコメだなって。

 

 

 

きつねダンス 大流行

社会現象を巻き起こした今年を代表するダンス。

Mステ出演も果たした可愛いファイターズガールたちに目がいきがちですが、うちのエースがめちゃんこ面白いので見てください。

 

 

 

 

 

 

6月

 

「B'z LIVE-GYM 2022 -Highway X- in 札幌」参戦

 

昨年の B'z presents UNITE を観て 絶対に行くと決心しての初参戦。

日本一のアーティストは声量が桁違いだった。

アンコール一曲目に一番声出てる60歳手前がどこにいるんだよ(褒)

昨年 和寿とコラボした "さまよえる蒼い弾丸" も聴けて素晴らしいライブでした。

 

 

 

阪神甲子園球場

昨年の広島遠征の帰りに行く予定が雨で中止となり、念願の初甲子園。

階段を上がって見えてきた光景に一野球人として感動した。

 

同世代 佐藤輝明選手の逆転タイムリ

主砲 大山選手のホームラン

左のエース 伊藤将司投手の完投勝利

 

初の聖地で素晴らしい試合が見られたことは一生の思い出です。

 

(名物のカレーもおいしかったです)

 

 

 

「半世紀へのエントランス in 長居」参戦

 

福岡からスタートしたアニバーサリーツアーの千秋楽。

一曲目からスクリーンに映し出されるブルーフラワーと 終わりなき旅 のイントロはずるいよ。

雨予報も吹き飛ばす暑くて熱いライブでした。

誰一人欠けることなく、中止になることなくツアーを完走できたことがなによりです。

 

 

 

 

 

渡邉美穂さん 卒業セレモニー 開催


夢を叶えて数日後に卒業を発表したときは信じられなかった。

新しい 日向坂46 のキャプテンを担う子だと思っていたから。

 

 

本当に皆から愛されているのが伝わってきた。

配信なのに目頭が熱くなってた。

アイドルを選んでくれて本当にありがとう。

 

 

 

 

 

7月

 

清宮幸太郎選手、オールスターゲームサヨナラホームラン

 

ソロ宮君、それをシーズンでも打ってよ。

(新球場での30本塁打 期待してるね)

 

第2戦の道産子 伊藤大海投手のスローボールも素晴らしかった。

追いロジンから始まったエンターテイナーとしての才能がまた開花していました。

 

まあそんな贔屓チームの2人を差し置いてのMVPは、2戦連続で登板して 終わりなき旅 を流してくれた埼玉山賊ライオンズのケイスケホンダ投手なんですけどね(私情)

 

 

 

ハム、7連勝からの選手大量離脱

流行り病  & 怪我 のダブルパンチで制裁を喰らう。

監督を含め、コーチもエース2人も首位打者も元気印も正捕手も守備職人もいなくなりました。

そんなにAクラス上がっちゃだめなの?

 

 

 

 

 

8月

 

齋藤飛鳥さん、センス抜群の衝動買い

 

最近の Mr.Children も知ってくれてて嬉しかった。

まあ 虜 や Over あたりの曲も聴く彼女なので それくらいは当たり前かもしれないですけどね。

 

 

 

中川さんっっ!! お誕生日!!

3年ぶりに見られた少年のようなニッコニコの笑顔忘れてないよ。

帽子がオシャで素敵です(ダイアリー)

 

 

 

ポンセ投手、札幌ドーム初登板でノーヒットノーラン達成

 

ナイスガイのポンちゃんがまさかまさかの快挙達成。

6月に今永投手に札幌ドーム初のノーヒットノーランを達成されてから約2ヶ月、ホームチームも負けじと何とか達成。

終盤の卓ちゃんのファインプレーもアツかったね。

 

 

 

 

 

9月

 

金村美玖さん! お誕生日!!

 

彼女もついに大人の仲間入り。

センターというポジションを担った一年間で、よりアイドルとして成長した姿を見ることができた。

これからもさらなる飛躍を願って応援しています。

 

 

 

「Happy Smile Tour 2022 in 愛知」参戦

 

ツアー初日のこの日は金村さんのお誕生日。

うちわに気付いて笑顔をくれたことは忘れません。

 

ちなみにアンミカ姉さんから取ったのかスカイピースから取ったのか不明なツアータイトルは触れちゃだめだからね?

 

 

 

 

 

 

「半世紀へのエントランス in 札幌」下見

 

Mr.Children がリハやってるって聞いてきたのに(幻聴)なんですかこれは。

いたのはヒルマン元監督とかつてのレジェンドたちじゃないですか。

試合は清宮選手、道産子 今川選手、アルカンタラ選手のホームラン、ルーキー"神"川畑選手のサヨナラヒットが生まれたじゃないですか。

 

最高の札幌ドーム見納めになったじゃないですか。

 

来年ついにやってくる新球場も楽しみですね。

 

 

 

『月と星が踊るMidnight』Music Video 公開

 

皆が待っていたセンターに立つ斉藤京子。

彼女の歌声や表現力が曲調や歌詞に合っていて、センターとして相応しい楽曲だった。

ちなちに Music Video の監督は SignHANABI も撮った大喜多正毅さんです。

 

 

 

田原さんっっ!! お誕生日!!

今年もどんなものより一番おめでとうの気持ちを捧げました。

ごめん嘘、Mr.Children 30周年が一番だった。

まあその差は0.00000000924ポイントくらいしかないんですけどね。

ライブでお声聞けたの嬉しかったですっっ!!!!!!!!

 

 

 

日向坂46 4期生発表

 

新たなメンバーに選ばれた12人のうちの1人。

藤嶌果歩さん。

出身地はまさかの北海道。

自分と同じく習字をやってたみたいです。

 

 

応援しない理由ある?????

 

 

 

 

10月

 

オリックス・バファローズ、2年連続パ・リーグ優勝 & 26年ぶりの日本一

僅かな望みを手繰り寄せての優勝はすごかった。

日本シリーズ吉田正尚選手のサヨナラホームラン、あれは野球人皆が鳥肌になるよ。

奇しくも6年前の遥輝のサヨナラ満塁ホームランも第5戦で同日。

偶然かな。必然かな。

 

 

 

アニメ「チェンソーマン」放送開始

 

いつも指名している女性美容師さんから勧められる。

内容はもちろん、耳に残る 米津玄師 のオープニングや毎話変わるエンディングまで印象的だった。

ずとまよ と マキシマム ザ ホルモン が特に好き。

勧めてくれた美容師さんにめちゃんこ感謝しました。

 

 

 

アニメ「ブルーロック」放送開始

 

SPY×FAMILY 第2期 や チェンソーマン もあり、怒涛のアニメ週間が始まる。

鉢楽のキャラと声優さんの組み合わせが個人的にストライクだった。

お友達に圧されて単行本を買うすぐ手前まできてる。まずい。

ちなみにオープニングは UNISON SQUARE GARDEN が担当しています。

 

 

 

杉谷拳士選手、現役引退を発表

 

ファイターズを、日本を代表する元気印。

たくさんの笑顔と"魂"を届けてくれてありがとう。

大将とのやり取りが大好きでした。

 

 

 

 

 

 

11月

 

鈴木さんっっ!! お誕生日!!

ライブのMCでもスタッフさんへの感謝を述べていたように、おちゃらけた中にも周りをしっかりと見てくれる繊細さがあって大好き。

でもやっぱり一番は皆を笑顔にしてくれるその明るさだね。

 

 

東京スカパラダイスオーケストラ との対バンライブ開催

 

今年は Mr.Children として、スカパラさんとの対バンライブ。

あの音をバックに披露された ランニングハイ。

京セラドームで和寿が歌った ロビンソン くらい羨ましかったです。

 

 

 

FIFA ワールドカップ カタール 2022 開催

地獄のようなグループリーグに投げ出されたものの、まさかのドイツとスペインを下し、トップ通過を決める。

逆転勝ちをしてる光景を目に浮かべてニヤリとしてました。

勝利の女神と化した影さんの存在が多くの人に知れ渡った期間でもありました。

 

 

 

 

 

12月

 

近藤健介選手、FAで福岡ソフトバンクホークスへ移籍

来年からはライバルに。

基本的にランナーを置いて柳田選手と勝負することになりそうですね。

抑えられる気がしないですね(達観)

 

新球場で活躍する近ちゃん、見たかったな。

 

 

 

「ひなくり2022」開催

 

今年は有明アリーナで開催したみたい。

その頃おみずはスノーボードの今季開幕戦に行ってましたとさ。

ひなのちゃん、ごめんね。

 

 

 

金村美玖さん、1st写真集「羅針盤」発売

 

撮影地に美瑛、富良野トマム、小樽も含まれていて、19歳の彼女の魅力が詰まった素敵な一冊。

雪景色でさらに美しく見える北海道のカットがやっぱり好き。

裏表紙のオルゴール堂での一枚がお気に入りです。

 

 

 

Mr.Children「GIFT for you」公開

 

ファンのインタビューやエピソードで制作されたモノローグ。

アニバーサリーイヤーの最終日に観に行こうとしたところで、流行り病の疑いにより待ったをかけられるこの歯がゆさ。

1月、何が何でも観に行くからね。絶対に。

 

 

 

 

 

全国各地でたくさんの ありがとう を伝えた一年。

 

大きな声は出せなかったけれど

表情を見てもらえなかったけれど

 

それでも拍手という声援が温かく優しく届いてくれたことは嬉しかった。

 

感謝を伝える以外に外に出ることがあまりないインドアな生活になってしまったけれど、それもそれで今まで以上に読書ができたり、ピアノを弾けたり、ゲームができたりと巡り合わせとしてはラッキーだったんじゃないかなって。

 

その分、誰も得しない写真部の活動ができなかったんだけどね。

来年また再開するよ。きっと。

 

そして記念すべき一年を何事もなく健康に過ごせたことはなによりでした。

健康第一、田原健一の精神はまた来年も。

 

3月には新球場『エスコンフィールド北海道』の開業も控えてるね。

楽しみで仕方ないや。何回行けるかな。

 

魅力いっぱいの北海道、皆さんもぜひ来てくださいね。

 

 

彩りに溢れた2022年。

 

本当に楽しかった。

 

今年もありがとうございました。

 

 

 

「30周年、本当に本当にありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

fin.

 

 

 

 

 

 

笑顔の風

 

 

『Happy Smile Tour 2022』


f:id:thrsyr24:20220916230100j:image

 

約束の地以来の彼女たちのライブ。

 

それまでに渡邉さんの卒業という大きなターニングポイントがあった。

 

夢を叶えた彼女たちの物語の第二章。

 

その幕開けとなるツアー初日を追憶していきます。

 

 

 

 

 

開演前

 


f:id:thrsyr24:20220914193657j:image

f:id:thrsyr24:20220914194406j:image

f:id:thrsyr24:20220914195127j:image

f:id:thrsyr24:20220914195248j:image




 

− 2022.09.10 

 

20歳を迎えた特別な日。

会場までの道のりは祝福で溢れていた。

彼女をお祝いしたいたくさんの方がいる証だった。

 

 

改めておめでとう。

 

 

そんな幸せに溢れた道を歩いて会場へ。

 

 

【愛知県国際展示場(AICHI  SKY  EXPO)】

 

東京ドームから始まったおみずの2022年ライブ。

そこから福岡、北海道、大阪を経て愛知までやってきました。

 

一年で五大都市を制覇しました。

ニシエヒガシエ足を運ぶこのフットワーク。

誰か褒めてください。

 

 



f:id:thrsyr24:20220914193351j:image

f:id:thrsyr24:20220914201235j:image

 

 

 

彼女に落とされてもう一年なんだね。

 

早いね。

 

出会えて本当に良かった。

 

そう思える一年だった。

 


そういえば今年はやきとりパネルなかったね。

 

 

 

 

 

 

会場に入ると、まず感じたのはその狭さ。

 

昨年の広島グリーンアリーナですら、きたえーるより小さいと感じたのにそれ以上に小さな空間だった。

 

あれ、昨年全国おひさま化したんですよね?

 

なんで規模縮小してるんですかね???

 

まぁ色々とあるんですかね?????

 

後ろ向きな思いは言わないでおくよ。

 

 

そんな狭さを感じるとともに中心ブロックの客席を取り囲むように繋がっている花道が見えてくる。

 

B7ブロックを用意されたおみずは見事にその取り囲まれた選ばれし客席へと進む権利が与えられた。

 

真正面に肉眼で表情まで見えるメインステージを迎え、周りを見渡せば360度メンバーが来るであろう花道。

 

 

 

 

「チケプラさん、一生ついていきます」

 

 

 

 

開演が近づいてくるとかとしと影さんの影アナが聞こえてくる。

 

「ハッピースマイルツアー!!!

 でら盛り上がって行くぞーーーーー!!!!」

 

2人の声で会場を盛り上げると、ポップなあの音楽が流れ、開演まで秒読みのその時間に手拍子で乗っかった。

 

 

 

 

 

00. Overture

 

声が出せない。

スティックバルーンもない。

それでもカラフルに揺れ動くサイリウムがライブという空間の下地を形成するのには十分すぎるものだった。

 

一年前に初めてこの目で見た景色が蘇ってきて、懐かしさを混ぜ込んだこれ以上ない高揚感で心が溢れた。

 

 

 

 

 

01. SE

 

神秘的な音とともに暗闇に淡く光る月のようなガラス玉が映し出される。

 

やがてそのガラスにヒビが入っていき砕け散っていく。

 

そんな砕け散った破片でさえも光り輝いているような表現の終盤のピアノがとても綺麗で美しかった。

 

 

 

 

 

02. My fans

 

ツアータイトルとは裏腹にダークなイントロが流れると、フードを深く被ったメンバーが姿をステージ高所に現し、歌い出しが始まる。

 

 

あれ ......

 

一曲目 ......

 

ダークなイントロ ......

 

顔が隠れるフード ......

 


f:id:thrsyr24:20220914212551j:image

 

圧  倒  的  既  視  感  しかありませんけども!!!!!!!

 

 

ご存知(ご存知) Mr.Children[(an imitation) blood orange]Tour の一曲目 "過去と未来と交信する男" と酷似した演出です。

 

しかもこの曲中にフードを取ったので実質2曲目の LOVEはじめました もセットなわけで!!!!!←

 

会場でただ一人ズレた興奮でオタクのライブ魂に火が灯る。

 

 

赤く染まったサイリウムの中でひなくりで優勝した髙橋さん以上に目を奪われたのはキャプテン。

 

毎回素晴らしい2番のおたけとの歌声はもちろん、動きづらいフード衣装でもその高身長を活かした躍動感が他と違って凄かった。

 

今までの間奏アレンジや炎や水の演出がないシンプルな分、ライブという一つの物語の序章として合っていたようにも感じた。

 

 

 

 

 

03. DANCE TRACK

 

再びハッピースマイルとは正反対の音楽に合わせたダンス。

 

今のところツアータイトル要素が1ミリも感じられない。

 

そんな状態から目一杯 舵を切るようにみずみずしい爽やかなイントロが流れ、会場の空気を一新した。

 

 

 

 

 

04. 誰よりも高く跳べ!2020

 

「2曲目での誰跳べは は! や! す! ぎ! る!」

って米倉涼子さんも言ってなかった?

 

早いよ。うん。

 

でも最高だった。

 

My fans から 誰跳べ という過去一と言ってもいいほどの高低差はライブ序盤にしてかなりパンチの効いた選曲。

 

それでもすぐにその明るい空気に順応しようとペンライトを振っているところでスペイベが待っていました。

 

 

 

サビを前にすぐ近くに来てくれた金村さん。

 

 

すかさずペンライトを片手にうちわを掲げます。

 

 

3秒ほどこちらを見てくれました。

 

 

Happy Birthday の文字に気づいてくれました。

 

 

 

笑顔で応えてくれました。

 

 

 

大丈夫です、何とか生きてました。

 

でも呼吸することを忘れてました。たぶん。

 

このあとのキャプテンの煽りが頭に入ってこないほどの状態でした。

 

何て言ってたっけ? (本気で忘れた)

 

 

あ、それとイントロ部分の振りがきつねダンスになるのはいつですか???

 

 

 

 

 

05. キツネ

 

前曲が終わってすぐにイントロが流れる。

 

渡邉さんの卒業や宮田さんと潮さんの休養など新体制で起こる不安を吹き飛ばすかように序盤でたたみかけてくる。

 

一番が終わるとアレンジされた間奏でメンバーひとりひとりのダンスが披露された。

 

そのあとの2番Aメロのピアノが素晴らしい話はもういいね?

 

 

 

 

 

06. MC

 

「Happy Smile Tour へようこそ!!」

 

挨拶とともに我々を歓迎してくれる。

 

休養している潮さんと宮田さんの分まで熱いライブを届けてくれると誓ってくれた。

 

 

「ハッピースマイルを会場の皆さんに届けられるように頑張ります」

 

日向坂の笑顔の象徴とも言える丹生ちゃん。

説得力しかないにっこにこの笑顔でこの日の抱負を語ってくれた。

 

そしておひさまとメンバーで丹生ちゃん考案のツアーポーズをしてまた笑顔を届けてくれた。

 

 

「今日はツアー初日ってだけじゃないですよね?」

 

 

「我らが 金村美玖 20歳のお誕生日です!!!」

 

 

Happy Birthday (feat.Kumi) とともにケーキが運ばれてきて会場全体が拍手に包まれる。

 

特別な日を同じ空間、同じ時間で過ごせるだけでなく、お祝いまでできる。

 

本当に幸せだった。

 

そんな席にいられることに改めて感謝した。

 

 

「全然実感がなくて気持ちはまだ10代です」

 

 

「でも世間的には20歳だから」

 

 

誰よりも早く大人としてみなすバラエティ脳のキャプテン。

これからも大人になった金村さんを支えてね。

頼りにしてます。

 

 

20歳の抱負を聞かれたバースデーガール。

 

「寝顔が可愛くないので...」

 

「お世辞にも」ってキャプテンのガヤがもう芸人のそれだったのは置いておきます。

 

「日向撮とかで撮られても良いような大人な顔になりたいです」

 

(どんな抱負やねん)

 

たまに出てくるこういう変わらず子どもっぽい思考なところも好きなんですけどね。

 

改めて拍手を送って祝福を終えると再びSEが流れる。

 

 

 

 

 

07. DANCE TRACK

 

2、3期生によるダンストラック。

 

激しさよりも神秘さが勝る音楽に乗せたダンスを魅せてくれる。

 

音楽が鳴り止んで数秒の静寂を挟んだ後、一番聞きたかった美しいあのピアノのイントロが流れ、照明がバックステージを照らした。

 

 

 

 

 

08. 耳に落ちる涙

 

そのイントロに鳥肌が立った。

 

DCDL以来なのもあり、思わず声が漏れる人もいた。

 

この日一番嬉しかった曲。

 

期生楽曲とは思えないほどの曲のクオリティは日向坂の中でもトップクラスだと思ってる。

 

本当に大好きな一曲。

 

そのメロディとダンスが作り上げる世界観の美しさはまさにこの曲に求めていた光景。

 

1コーラスだけの披露でもこれほどまでに心が満たされたのは日向坂46のライブの中でも初めてだった。

 

 

 

 

 

09. 君のため何ができるだろう

 

同じく1コーラスの披露。

 

言葉にはできない  さりげない優しさ

どうやって返そうか

 

メンバーから優しさのエピソードが絶えない渡邉さんの卒業セレモニーが蘇ってくる。

 

あのサプライズ演出と想いを込めて噛み締めて歌う瞬間には勝らずとも、その光景を重なり合わせるのには十分だった。

 

 

 

 

 

10. 僕なんか

 

イントロ前のSEからの繋げ方が凄く綺麗だった。

 

イントロ、曲調、歌詞、世界観

曲として言いたいことがないくらい全てが素晴らしい日向坂46の中で一番好きな表題曲。

 

できるなら  一瞬

僕に振り向いてくれたら

この愛が確かに

真実だって証明しよう

 

君と僕との想いの違いによって生まれた自分自身への後悔。

 

心の声も聞こうとせず、君を想ってあげられなかったその後悔から、そばにいる資格も愛する資格もないと自分を責める。

 

再び会ってもその想いにしっかりと気付いてあげられるか自信もなかった。

 

それでも、もしもう一度振り返ってくれたら、

気付いてあげられなかったことを謝るから。

僕を想ってくれたことへの感謝を告げるから。

そして君が想ってくれていた以上に僕の想いを伝えるから。

 

そんな決意も

"初めから  間違ってた  思い出の残し方"

と過去への届かない願いだと現実を記されて曲が終わる。

 

そんな哀しい世界観に合う低い曲調に聴けば聴くほど心が動かされていった。

 

 

2番では Music Video を再現するように花道を使う演出。

このライブで一番好きな演出だった。

 

サビでは曲の世界観を崩さずに客席を向いて踊る。

メンバーが近くにいてもこの時間だけはただただそのダンスに魅せられた。

 

目の前に来た上村さんはいつもの可愛らしさとは全く別のアーティストとしての表情と動きで素晴らしかった。

 

 

 

メインステージへと場所を戻すと青空の中に飛ぶ一つの紙飛行機。

ゆっくりと飛んでいくその後ろには飛行機雲が生まれていた。

 

 

 

11. 飛行機雲ができる理由

 

正直、渡邉さんが卒業してもう披露しないと思ってた。

それほど彼女の旅立ちに似合う曲だったから。

 

センターには小坂さん。

お互いに支え合っていた2人だからこそ、渡邉さんのポジションで輝いていたようにも見えた。

 

曲自体に目立ったインパクトはないけれど、その分ドラムがいろんな箇所にフィルインとかを入れてて本当におしゃれなのが際立つ。

 

Right? も似たような入れ方があったけど作曲者がどちらも同じ方で納得した。

 

3:45 あたりとか特に素晴らしいので聴いてみてください。

 

 

 

 

 

12. 君しか勝たん

 

繋ぎの音楽もなく原曲どおりいきなり始まる歌い出し。

 

(まだペンラ持ったままなんですけど!!!)

 

会場にはスティックバルーンの代わりとなる手拍子が鳴り響く。

 

流行り病が収まってもこのリズムで応えるスタイルは変わらないでほしさもあって。

 

リアルユニエアみたいな感覚で楽しいから(小並感)

 

 

 

 

 

13. MC

 

このツアーの掛け声を作ったとキャプテン。

 

「この公演で今後やるかどうか決まる」

 

そんなプレッシャーを委ねてきながらもメンバーとおひさまで作り上げた掛け声は、無事に残りの7公演でもやってくれるものになった。

 

 

と こ ろ で ...... このMC間 ......

 

 

3期生がいませんでした。

 

 

ということはですよ......?

 

 

 

 

 

14. ゴーフルと君

 

イントロとともにこの日2度目のどよめきが起きる。

 

オレンジを基調とした新衣装に着替えた3期生。

お菓子の小道具を持ってステージを右に左にと移動しながら歌うその可愛らしさはハッピーを振りまく天使たちだった。

 

この日はハーフツインだった上村さん。

そこに可愛さ全振りの曲と笑顔を掛け合わせた瞬間、彼女へのパラメータは完全に振り切っていた。

 

(むり!!!!!  かわいすぎ!!!!! )

 

 

どんなに食べたってお腹にたまらない

 

ここの歌い方、どストライクです。

412回はリピートできる自信がある。

 

上村さんへの想いが溢れに溢れた瞬間だった。

 

 

幸せってつまりこういうことなんだね(?)

 

 

 

 

 

15. ソンナコトナイヨ

 

1、2期生もそれぞれ白、青を基調とした新制服に着替えて登場する。

 

センターには小坂さんが帰ってきてくれた。

待ちわびていた瞬間だった。

 

ダンスパフォーマンスが素晴らしい東村さんのセンターもとても良かったけど、どうしても見たかった原点の形。

 

体調が万全でない中、ハードなダンス楽曲に戻ってきてくれてありがとう。

 

 

 

 

 

16. 真夜中の懺悔大会

 

ステージ高所でセンターの潮さんのポジションは空けて披露される。

 

サビの振りがジャンボリミッキーにしか見えない病気はこの日も発症してしまいました。

 

コールレスポンスのところは声が出せたらもっとライブ向けの曲になるんだろうなって。

 

曲としては正直何とも言えないのが本音。

まぁ期生曲だしね ......。ごめんね。

 

 

 

 

 

17. 恋した魚は空を飛ぶ

 

メインステージとバックステージに分かれての披露。

昨年の My fans でも思ったけど、どちらかしか見られない演出はあまり好みではないかな。

 

メインステージには体調面からダンスを軽めにした丹生ちゃんと小坂さん。

 

身体をいたわってくれたのは働き方改革を推進したであろう演出家さんにお礼を言わなきゃね。

 

そこまでして披露する曲かなっていうのが個人的な感想でもあるけど。

 

 

純粋に曲として良い『僕なんか』

渡邉さんの卒業曲 『飛行機雲ができる理由』 

アップテンポな 『ゴーフルと君』

 

それ以外の曲は何度も聴くほどのクオリティかと聞かれたら首は縦に振れなくて。

 

好みじゃないところを一番上げられるのがこの2期生曲。

まぁ長くなるのでそのあたりはまた別の機会に。

 

そんな個人的な嗜好とは裏腹に、コンテナをサイドに置いて Music Video を彷彿とさせるあたり、かなり演出に力は入れてるっぽかった。

 

 

 

 

 

18. アディショナルタイム

 

前曲からのクオリティの高低差が凄い。

 

照明やスクリーンの演出はひなくりよりも大分シンプルなものだったけれど、むしろ曲と彼女たちのパフォーマンスが良すぎるせいで これが正解かとしれないとすら思った。

 

 

 

 

 

19. ってか

 

金村さんはセンター3連発。

 

体力的な心配を他所にパフォーマンスが落ちることはなかった。

 

ちょうど昨年の同じ時期、初めて目にした表題曲のセンターとして輝いていた金村さん。

 

そこから音楽番組を始めとした多くの舞台を経験して成長し、そしてこの日、その一年の集大成のような姿がそこにはあった。

 

パフォーマーとしての必死さから始まり、やがてセンターというプレッシャーのかかるポジションを担っているそんな状況でさえもどこか楽しんでいるような表情へと変化していく。

 

この曲の観るたびに感じていた一番の嬉しかった部分。

 

技というほどはっきりとしたものではないけれど、音楽とダンスを自分自身に纏って曲の物語や世界観を表現する姿はまさにアーティストだった。

 

 

 

 

 

20. VTR

 

デビュー曲の キュン から当時の活動とともに日向坂46のこれまでの歴史を振り返っていく。

 

8th Single の文字がスクリーンに映し出されると会場は拍手が巻き起こった。

 

ヒストリームービーが終わり、一室で撮影された映像の中のカメラが視線を上げる。

 

その先にいた彼女の姿に思わず声が漏れ、会場がどよめき、再び拍手に包まれた。

 

 

 

 

 

 

21. 月と星が踊る Midnight

 

センターにいたのは齊藤京子

 

誰もが嬉しくて

誰もが納得したと思う。

 

それほどまでに待ち望まれていた光景だから。

 

ソロパートから始まる歌い出し。

彼女にしては珍しく声が震えていたようにも聞こえたけど、初披露となる重圧もあったかもしれない。

 

暗い場所から希望の光を目指すような歌詞。

彼女のセンター曲として恋愛曲以上に似合っていると感じた。

 

疾走感のあるサビは、過ちを怖れず抗う気持ちを後押してくれるようなメッセージが詰め込まれていて、転調したラスサビではそのメッセージがより心へと訴えかけてくるように聞こえてくる。

 

齊藤京子だからこそ 良さが一層引き立っていたと言ってもいいほど、初披露にも関わらずハイレベルなパフォーマンスだった。

 

 

 

 

 

22. 知らないうちに愛されていた

 

前曲とどこか繋がっているようにも感じた。

 

 「まだまだ声は出せないけど、

 いつか皆さんとこの歌を歌えるように。

 それまで心で一緒に歌ってください。」

 

そんなキャプテンからのメッセージを受け取り本編を締め括った。

 

 

 

 

 

ENCORE

 

暗闇にちらほらと色付く光の中で手拍子が鳴り響く。

 

年齢層の若いアイドルファンは、普段は会場内の写真を上げたり平気でセトリをネタバレするので基本的にミスチル界隈より民度が低いんだけど、このときだけはありえないほど良かった。

 

もうオタクはずっとアンコールしてろよって思うくらい←

 

ミスチル界隈では聞けないであろう徐々に揃い始める手拍子は、スティックバルーン以上に気持ちを乗せたものだった。

 

 

 

 

 

EN1. キュン

 

寝起き即 目覚ましを止められそうなイントロの後、すぐに歌い出しが始まり、バックステージにアンコール服に着替えたメンバーが見えた。

f:id:thrsyr24:20220916202014j:image

 

小坂さんはまだ戻って来られなかったけれど、代わりを担うかとしの「かわいい?」が強すぎる。

(2番は上手く聞こえませんでした) (たぶんマイクのせい)

 

僕なんか が良すぎて表題曲No.1を持っていかれたけど、それまでNo.1だったこの曲は今でも変わらず大好き。

 

聴くたびに見るたびにデビュー当時の初々しさを思い出すし、それが今でもどこか残ってるようにも見えるときがあって。

 

グループとしての最初のピースは今も変わらず特別なものだった。

 

 

ちなみにおたけはフライングしてなかったです。

 

 

 

 

MC

 

アンコールへのお礼とともに、改めて 8th Single の発売を伝えてくれる。

 

それでも歩いてる 以来のセンターとなった齊藤京子

 

中秋の名月のこの日に『月と星が踊る Midnight』という新曲を披露できたことが嬉しいと語ってくれた。

 

(いやそんなことより齊藤京子の口から "中秋の名月" って言葉が出てくることの方がレアなんですけど)

 

 

フォーメーション発表時

(京子がセンターだ...!) と喜んだキャプテン。

 

そして溢れた感情は本人の心に一生残る瞬間となっていた。

 

f:id:thrsyr24:20220916204124j:image

 

こっちも泣きそうになる。

 

本当に最高のキャプテンだね。

 

ありがとう。そしておめでとう。

 

 

 

上村さんが今日一日を振り返る。

 

昨年の全国おひさま化計画のように、今年は全国をハッピースマイルにしたいとのこと。

 

「皆さんハッピースマイルになってくれましたか???」

 

なりました。

ハッピーを振りまいてくれたあなたのおかげです。

あなたの笑顔が何より大好きです。

 

そんな想いを込めて目一杯の拍手で応えた。

 

そして彼女の歌い出しとともに、おひさまが架ける虹のもとへとメンバーがやってきてくれる。

 

 

 

 

 

EN2. JOYFUL LOVE

 

この日一番たくさんのメンバーを近くで見られた瞬間だった。

 

笑顔で手を振ってくれるだけでこんなにも幸せになれるんだね。

 

アイドルって本当に凄いね。

 

 

「虹のアーチを作りたいと思います!」

 

キャプテンのその一言で会場はアーチを描くように虹のウェーブが発生する。

 

客席から見てもその光景は凄く綺麗だった。

 

君がしあわせならば

そう僕もしあわせな気がする

風が木々を揺らすように

笑顔は連鎖して行く

 

ツアータイトルにも相応しいフレーズがしあわせから生まれる笑顔の素晴らしさを改めて教えてくれた。

 

 

 

 

 

EN3. 日向坂

 

蘇る東京ドーム初日の記憶。

 

夢舞台で 約束の卵 を歌った後、グループの象徴とも言える笑顔でこの曲を歌っていたあの瞬間。

 

前を向く歌詞とともにその笑顔で明るい未来を呼び込むようなそんな雰囲気さえあった。

 

それを ハッピーオーラ って言うんだろうね。

 

そのハッピーオーラにスマイルを併せたさらなる 日向坂46 として、ハッピースマイルツアーの名に最も相応しい一曲で最後を締めてくれた。

 

 

 

 

 

Ending

 

初日という不安も吹き飛ばすほどの熱い声援に改めて感謝してくれるキャプテン。

 

そしてこれからも 日向坂46 は坂道を駆け上って行くことを誓ってくれた。

 

最後に全員で深々とお礼をして挨拶し、たくさんの笑顔を振りまいてくれた一日に幕を降ろした。

 

 

 

 

誰一人として曲を、演出を知らないツアー初日。

 

ライブのクオリティとはトレードオフかもしれないけれど、真っ白な状態のキャンバスに出会った音や思い出を描けるやっぱり特別な日であって。

 

そこに金村さんの記念すべき20回目の誕生日という一番の思い出が加わってくれた。

 

彼女にとっても素敵なバースデーライブになってくれたかな。

 

奇跡のような空間の中でたくさんのハッピーオーラとハッピースマイルを届けてくれた 日向坂46。

 

グループとしての第二章を歩き出した彼女たちはこれまで以上に多くの笑顔と幸せという体験を与えてくれると確信した。

 

そんな素敵なグループに出会えたことに改めて感謝を告げる特別な時間だった。

 

 

 

幸せの源はきっとここだったんだろうね。

 



f:id:thrsyr24:20220916211854j:image

 

 

fin.

 

 

 

心に生きる永遠



 

Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス』

 

 

このツアー3度目の参戦。

 

福岡で初日と2日目を見届けた後、大阪の地で30年の集大成でもあるアニバーサリーツアーの最終日を見届けることができました。

 

本当に本当に感謝しかありません。

 

 

※ツアー初日のレポも書いてあるのでぜひ

※ドーム公演と同様の部分についてはなるべく割愛します(フラグ)

 

 

 

 

開演前

 

地下鉄を上がって少し歩くと目に飛び込んでくるこれ

 

 

この先に彼らが待ってると思うとスタジアムまでの道のりも暑さよりわくわくが勝ってた。

 

 

会場に着くと壁がないかのようにクリアに響き渡る音漏れ。

 

5年前の日産スタジアムよりもはっきり聞こえてきた。

 

しかも聞こえてくる曲が全部ドームで演奏していない曲。

 

入場前にばりばりのネタバレを喰らいながらグッズを受け取り、フォロワーさんともお会いした。

 

 

雨予報だと食べなかったであろう削りいちごも道民にはキツイ30℃の中ではすっごく美味しかった。

 

5年前の日産スタジアムでもかき氷を食べたりジュースを飲んだりしたなぁなんて思い出を振り返ってた。

 

 

そして今回も.........

 

 

 

 せ  い  ぞ  ろ  い  ! ! !

 

 

それぞれ1回ずつ押したい訳の分からない衝動は何とか抑えることに成功しました。

 

Sunny さんver.もあったみたいだけど出現率が低すぎてエンカウント出来ませんでした。

 

こうなれば買うしかないな

 

あれ、グッズ一覧に載ってないな

 

見つからないな ... 蜜空無いな ......

 

おかしいな ...... おかしいな .........

 

 

 

 

グッズ化いつですか!!!!!(威圧)

 

 

 

 

消毒液を見届けて(そんな日本語あるんだね)、会場に入ると青空の下に組まれたセットが目に飛び込んできた。

 

座席は福岡と反対側の中川さん側のアリーナGブロック。

 

ライブ参戦5年目にしてアリーナ童貞を卒業した Against All GRAVITY 札幌、(沖縄も実質アリーナ)、そして先日の福岡と全てAブロックとかいう優勝請負人だったので、後ろめでも納得。

 

日産スタジアム規模で想定していたので遠いかななんて思っていたけど、いざ目にすると予想よりも近く、高さがなくてもステージがしっかりと見えた。

 

 

やがてドームのときと同様に 優しい歌 のストリングスが流れ、会場に手拍子が響く。

 

曲が終わり手拍子から拍手へと変わりゆく中、遠くに飛んでいた収録用の空中カメラがこちらへやってきて、みんなが手を振る。

 

映像デビューしてたら出演料もらおうかなぁ。

トイズファクトリーさん、まってるね?

 

 

 

 

 

01. ※Opening

 

映像、SEともにドームのときと同じ。

 

それでも30周年というアニバーサリーライブが始まる瞬間は3度目にしてもわくわくが止まらなかった。

 

やがてSEがヒタッと止み、数秒続いた静寂を切り裂くように響いた音は福岡で耳にしたものと違うものだった。

 

 

 

 

 

02. 終わりなき旅

 

イントロとともにスクリーンに映し出されるブルーフラワー。

 

一番見たくて、一番聴きたくて、一番支えてくれた曲。

 

嬉しさを越えた感情が身体中に押し寄せて鳥肌が立ち、目頭が熱くなった。

 

 

「この曲だけは過去じゃなくて、皆にとっても僕らにとっても、ただただ未来だけを見据えて」

 

 

そう口にして25周年のラストを飾ったこの曲が、半世紀を見据えた30周年の一曲目として演奏されたことで、改めて変わることのないその想いの強さを感じた。

 

 

胸に抱え込んだ迷いが プラスの力に変わるように

いつも今日だって僕らは動いてる

嫌な事ばかりではないさ さあ次の扉をノックしよう

もっと大きなはずの自分を探す 終わりなき旅

 

本当に勇気をくれる。背中を押してくれる。

 

未だに先の見えない今の状況下からでも さらなるバンドの姿を探して新しい道へと踏み出していく。

 

一曲目にしてそんな彼らの決意が見えた。

 

 

「どんなものにもきっと終わりはあるのだと、今はそう思っています」

「でも、だからこそずっと!続いていくことを願って。だからこそ、今ある情熱のすべてを、エネルギーのすべてを音に変えて、声に変えて」

「今日2022年6月19日、ヤンマースタジアム長居、人生最高の音をみなさんにお届けしたいと思っています。どうぞ最後までよろしく!」

 

「僕らが、"Mr.Children" です」 

 

 

終わりがあるからこそ続くことを願える。

その願いに情熱を捧げた 終わりなき旅 が未来を見据えたアニバーサリーツアーの一曲目の最高の音として会場に響き渡った。

 

 

もう一度 "終わりなき旅" のフレーズを繰り返した後、アウトロを迎えることなく勢いよく次のイントロを弾き出した。

 

 

 

 

 

03. 名もなき詩

 

序盤からミリオン曲を続けて持ってくる。

強すぎる。

 

野外で空に響き渡るこの曲も大好き。

 

君が僕を疑っているのなら

この喉を切ってくれてやる

 

「想いの大きさを伝えるのに気がつけば書いていた」という詞は、Aメロにして君に捧げる狂おしいほどの想いが伝わってくる。

 

ましてや声を生命線とするボーカリストの口からそのフレーズが飛び出すあたり、当時の作詞センスが本当にずば抜けていたんだなと感じた。

 

 

声の調子は絶好調ではなかったけれど、Against All GRAVITY のときにアレンジした「自分の胸につきささる」は、少し喉が心配だったけど無理やり原曲どおりのメロディで歌っていた。

 

その分(?)、ラスサビの「知らぬ間に築いてた」は年々発声しづらくなってるイ行なのもあってファルセットだった。初めてなんじゃないかな。

 

愛情ってゆう形のないもの

伝えるのはいつも困難だね

だから darlin この「名もなき詩」を

いつまでも君に捧ぐ

 

"ちょっとくらいの" の歌い出しから始まり、ラスサビには転調と次第に大きくなっていく愛。

 

でも「最後は "ポツン" と終わりたかった」というまさに 名もなき "詩" としてこれほどまでにない綴り方、歌い方で締め括る。

 

思い切り愛を捧げるこの曲とは対照的に、手紙 や Mirror といった戻ってこない愛を歌った曲もストックされている『深海』

 

やっぱり凄いコンセプトアルバムだね。

(いつからアルバムレビューになったん?)

 

 

 

 

 

04. ※海にて、心は裸になりたがる

 

今までドームやアリーナでしか演奏してなかった分、明るい野外で聴けるのは新鮮だった。

 

相変わらず間奏中に謎ダンスを披露する和寿。

ダサいけど可愛いからまた見せてね。

 

2番を歌い終え「実は "前から" 気になっているよ」とニヤニヤしながら定位置に向かいマイクを向ける.........

 

 

めちゃんこ声出てたナカケーさん。

 

何が良いって、叫んだあとの少年のようなニッコニコの笑顔ね、もうあれ反則だと思う、だってあの顔嫌いな人いないもん、みんな大好きじゃん、ずるいって()

 

そんなナカケーさんの叫びに負けない心の叫びを手拍子とともに届けた。

 

 

 

「さあ最高じゃない??」

 

JENのリズミカルなドラムに合わせて和寿が観客を煽ると、その勢いをカウントに乗せて往年の名曲でさらに畳み掛けてくる。

 

 

 

 

 

05. シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜

 

福岡2日目のとき、始まる前のJENのドラムテンポが前日の innocent world より速くなってた違和感に気付いてイントロで納得した思い出。

 

あれ、そういえば福岡2日目のレポはどこいったんだろうね。

(※書き終わってしばらく経ってから投稿していないことに気付き、公開するタイミングを見失って下書きに幽閉されています)

 

ラスサビには特効もあり、4曲目にして会場は風が吹いても冷めることのない熱気に包まれた。

 

 

それと最後の「勇敢な恋の歌」の部分、溜めすぎてメンバーもお客さんもみんな笑ってました。

(このときの田原さんの苦笑いのような表情!!)

(924那由他ポイントくらい差し上げたい!!!)

(いつからポイント制になったのかしら!!!!)

 

福岡や配信で見た東京ドームよりも溜めてて、一回息切れたのに「うぅ〜〜〜......」って言ってるの もう半分和寿の悪ノリみたいなところもあって。笑

 

 

次からは和寿のイタズラってやつも考慮しないとね(?)

 

 

 

「この曲を歌ってるときに見る皆さんの笑顔が大好きです」

 

「後ろまで顔や動きが見えるこういった場所で歌うこの曲が大好きです」

 

そんな大好きを更新させてほしいとサビのフレーズを歌い始める。

 

 

 

 

 

06. ※innocent world

 

ドームのときと違ったMCを聞いて、明るい野外で歌うのが好きなんだと知った。

 

それから東京ドームのときもそうだったけど、サビから始まるスタイルは、ドラム → カウント → イントロで始まった福岡初日と違って、両方聴けたのは嬉しかった。

 

そしてこの日初めてこちら側にやってきた田原さん。

 

2番始めに笑顔で手を振ってくれました。

 

 

かっこいい!! 可愛い!! 尊い!!  

52歳!! 意味わからん!! 神!!

 

 

距離があってもその優しさが十二分に届いてきて、連れに「タハラサン!!! テ フッタ!!!」と興奮気味に伝えてた(らしい)

 

やっぱりこの曲を語るにあたって彼は絶対に欠かせないことがわかった。

 

ラスサビでは心で歌う僕らにメロディを譲り、マスク越しでも大好きな笑顔を見ようとその光景を楽しむボーカリストがそこにいた。

 

 

 

 

 

07. MC

 

「どうもありがとーーー!!!!!」 

「改めまして Mr.Children です!!!!!」

 

何度聞いてもたまらない挨拶。

 

「最高じゃない???」

「雨だと思って来たけどどうですかこの天気!」

 

一週間前まで一日中雨だった予報は、青空が見えて心地良い風が吹く最高のコンディションへと変わっていた。

(本当は少しだけ SENSE -in the field- みたいなライブも期待してたのはここだけのお話ね?)

 

ドームのときと同様に、歌うことも叫ぶこともできない僕らの分まで思いっきり歌って演奏してくれることを約束してくれた。

 

そして席を空けることなく5万人を超えるお客さんが入ってくれる数年前まで当たり前だった光景に感謝を告げ、改めて『ライブ』が愛しくて大好きだと口にした。

 

 

「ライブというホームグラウンドに "ただいま" と "おかえり" の意味を込めて」
「音楽とともにある日常を愛でるように感謝して」

 

家のような温かくて優しい空間があること、そんな場所に帰ってこれたことに喜びを感じながら歌ってくれた。

 

 

 

 

 

08. 彩り

 

陽が傾いた涼しい野外に響く半音下げの優しいメロディは時より吹く風よりもさらに心地良かった。

 

涼しい場所で気持ちよさそうに演奏していた昨年の ap bank fes '21。

 

きっとその時と同じような環境だったことに加えて、有観客で聴く「ただいま」「おかえり」はやっぱり特別なものだった。

 

彼らとの再会に大きな声で「おかえり」と応えたかった気持ちはどうしても拭えないけれど、MCで口にしていたように、僕らの分まで「おかえり」と歌ってくれたと信じてる。

 

その感謝も込めて次こそみんなで「おかえり」と大きな声で伝えられるといいな。

 

 

 

「こんなに楽しくて温かい僕らの現在がもう2度と途切れないように」

 

再会、再開を迎えて改めて感じた今があることへの感謝。

その瞬間が続くことを永遠に祈るように、遠く響かせるように風に歌声を乗せてくれる。

 

 

 

 

 

09. 口笛

 

風が吹く中で聴くこの曲も 彩り と同じくらい心地良いものだった。

初ライブの REFLECTION 以上だった。

 

形あるものは次第に姿を消すけれど
君がくれた この温もりは消せないさ

 

終わりなき旅 のときに口にしていたように、どんなものにも終わりはあるけれど、心にもらった形のないものは忘れない限り永遠に残り続ける。

 

楽しくて温かいその瞬間は、物よりも、言葉よりも確かなものとして、この先も途切れることなく続くと証明してくれるように笑顔で歌ってくれた。

 

 

 

 

 

10. MC

 

センターステージへと場所を移す。

6月の第3日曜日でもあったこの日は父の日。

 

「お父さんいる???」

 

ちらほらと手が上がる会場。

 

「いつもご苦労さまです」

 

自分がお父さんだったら、きっと一生の思い出になるんだろうなと思った。

 

「子どものため、家族のため、日本のため、いつもありがとうございます」

 

組織の中で頑張るサラリーマンへのメッセージ。

(この後 everybody goes でもやるの?)

なんて思ったりもして。

 

そしてお父さんを家に置いて来ているお母様方にも声をかける和寿。

会場はむしろこっちの方が多かった。

 

「ちゃんとフォローしといてくださいよ?」

 

「 "Mr.Childrenがお父さんいつもありがとうって言ってたよ" ってことを伝えてください(笑)」

 

お母さんや子どもを使って評価を上げようとするの笑っちゃった。

 

そういうズルいところも好きだけどね。笑

 

 

そして田原さんと Sunny さんをセンターステージへと迎えると

「車の運転席に座っているような気持ちになる」

と座りながらデビュー前から演奏していた曲を静かに歌い始める。

 

 

 

 

 

11. 車の中でかくれてキスをしよう

 

和寿の弾き語りでバックに蒼い海が映し出された Thanksgiving 25 のドーム公演が浮かんだ。

 

そういえばあれも映像化されてないよね。

Any のときと同じくまだ諦めてないからね?

 

今回映像はなかったけれど、前曲で作られた優しい空間に溶け込むように歌われ、原曲以上に綺麗なピアノとアコギのアウトロはこの日一番と言ってもいいほどの綺麗な音を奏でていた。

 

そういえばアマチュア時代のこの曲がバンドアレンジだったのを知ってるのは君と僕とあと何人いるかな(え?)

 

 

 

 

 

12. S.MC

 

お休みしていたナカケーさんとJENを呼ぶ。

 

いつものようにおちゃらけながらセンターステージにたどり着いたJENと話す和寿。

 

「涼しいねぇ...... (何か言ったJENに向かって) ん? 雨降ってる? いい加減なこと言わないでください(笑)」

 

このラジオみたいな(ラジオのときよりも)緩いほのぼのとしたオフモードの会話大好きなんですよね。

この雰囲気も30年続いてきた理由の一つであって。

この先もこの関係が続いてほしいな。

 

全員が揃ったところで改めて「心地良い空気の中で」ともう一曲届けてくれた。

 

 

 

 

 

13. Sign

 

何度聴いても綺麗としか言いようがないピアノイントロ。

自分で弾いてるときもそう思う(自画自賛的な意味じゃなくて)

 

残された時間が僕らにはあるから

大切にしなきゃと 小さく笑った

 

有限であるからこそ、「ありがとう」「ごめんね」を繰り返してその一瞬を大切にしようと思えるんだよね。

 

Against All GRAVITY のとき以上に「ありがとう」に気持ちがあったのかな。

 

 

そんなことを考えている.....................え?

 

 

 

 

 

14. ※SE

 

※ドームのときと同じだったため割愛

 

 

 

 

 

15. ※タガタメ

 

暗くなりきる前での演奏。

本音を言えば夜空に光る本物の星を見たかったな。

 

心の底から訴いかけるような重みのある声と音。

ツアー最終日でもこの曲の情熱は凄かった。

 

ライブの彼らを知らない人に体感してほしい。

会場でしか味わえない魂を込めて演奏する姿とその音はそれほどのものだから。

 

 

 

 

 

16. ※Documentary film

 

前曲の勢いを一度落ち着かせるように丁寧に歌う。

 

ドームのときもそうだったけど、声を張る タガタメ の後なだけあって喉が完璧に出来上がっていた。

 

歯車とその中に彼らが映るライブとしての演出はもちろん、曲としてのギター、ピアノ、バイオリンの音も何度聴いても素晴らしく、改めて音にこだわった SOUNDTRACKS というアルバムに相応しい曲だと感じた。

 

 

 

 

 

17. ※DANCING SHOES

 

後退りしたり

地団駄踏んだり

なに!?このくだり?

繋がれた鎖

 

サルバドール・ダリ

ってちょっとグロくない?

普通じゃない感じが良い

かせられた負荷に

 

全部韻踏んでるのほんとにすごいよね。 

映像に出てきた蟻も(AI)だし。

 

韻踏むとか気にせずに見ても、皮肉った普通じゃない歌詞がたまらなくて。

 

深海の頃まではいかずとも、その頃みたいな攻めた歌詞が令和に出ることを待ってた。

 

だからこそ曲調も含めて初めて聴いたときの衝撃は忘れないし、生で聴くとさらにワクワクとゾクゾクが増してたまらなかった。

 

 

 

 

 

18. ※LOVE はじめました

 

アコギ!!!!! たまらんっっ!!!!!

(youthful days のときにも同じ症状を確認済)

 

wonederful world でも blood orange でも見られなかったその姿と音がめちゃんこかっこよかった。

 

インタビューはチルオタの長谷部さん。

もしかしたら福岡もメッシじゃなくて長谷部さんだったかも。

(少し聞き取りづらかったのでお許しください)

 

両手を突き上げるピースサインはやっぱりテンションが上がって楽しかった。

 

 

 

 

 

19. ※フェイク

 

福岡ではMステのリベンジに成功した腰振りチャレンジ.........

 

 

大阪では失敗に終わりましたっっっっ!!!!!!!!!!

 

 

 

あ、今回のツアーは TAKE OFF が過去一長かったです、はい(冷静)

 

 

 

 

 

20. ニシエヒガシエ

 

ちょっと意外だったのはイントロのときのどよめき。

Tomorrow never knows 以上だったかも。

 

田原さんのギターリフを追うように特効が放たれ、立て続けのロックナンバーに会場はさらに飲み込まれていく。

 

5階の天空席で聴いた当日参戦の福岡2日目も全体の盛り上がりを見られてすごく楽しかったけど、やっぱりアリーナ席でその盛り上がりの中にいるのは格別だった。

 

アウトロ後の余韻に浸る間も無く立て続けに次曲へと入る。

 

 

 

 

 

21. ※Worlds end

 

ハードなドラムとピアノの疾走感あるイントロは I ♥ U の中でも一番好き。

 

ちなみに Music Video も Mr.Children の中で一番好きです。

 

 

この曲も終わりがあることを意識した選曲かな。

最近のライブでは毎回演奏して少し飽きてきた人もいるかもしれないけど、 I ♥ U 大好きオタクはいつでも大歓迎だし何なら次のツアーセトリに入ってても良いとすら思ってる。

 

ライブで化ける一曲として、この日も30周年という大きな経験値から作り上げるその壮大なバンドサウンドでスタジアムを一つの世界として支配していた。

 

ファルセットを絡めながらのアウトロでは、情熱のすべてを声に変えたようにこの日一番のロングトーンが響き渡った。

 

 

 

 

 

22. ※MC

 

「ゆっくりと時間をかけて たくさんの愛情や思い出を吸い込んで大きい歌になってほしい」

 

曲自体のインパクトよりも、聴き手に寄り添うような、寄り添った音を離したくなくなるような、そんな曲に注がれる想いが次第に大きくなっていくことを願って新しい曲を届けてくれた。

 

 

 

 

 

23. ※永遠

 

満開に咲き誇る桜を背に奏でるそれぞれの音は福岡以上に綺麗に聞こえた。

 

歌い出しに少し不安定な感じはあったけれど、美しく切ないメロディに乗せるその詞と声は、"桜のような僕の恋人" の物語に寄り添う主題歌としてあまりにも完成されているものだった。

 

映画はもちろん、原作の小説も素晴らしいので まだ読まれていない方はぜひ手に取ってほしい。

 

これ以上書いても福岡のときのレポを越えられそうにないので次へ。

 

 

 

 

 

24. ※others

 

暗闇に包まれたドームとは逆に、夕焼けの下で歌われるディープな詞。

空の色にマッチするその淡い大人の雰囲気はこの上ない贅沢な空間だった。

 

夜の首都ビルに登るスクリーンの満月がオレンジ色の空の下にある非現実的な光景は、どうしてか本物の月光以上に美しさを感じた。

 

 

 

 

 

25. ※Tomorrow never knows

 

イントロともに拍手が起こると福岡と同じくこの日一番の手拍子が続く。

個人的にこの曲での手拍子はあまり好みではないんだけどね。

 

やっぱり一番を完璧に歌い上げてくる(n回目)

何度も何度もライブで歌われ、身体に染み込んだ彼らを代表する名曲は、それほどまでにトップアーティストとしての完成度を誇っていた。

 

 

 

 

 

26. 光の射す方へ

 

闇の向こうに手を伸ばして見えた明るい希望の光に向かうような前曲との繋がり。

 

すっかりと陽が落ちた暗闇の中でJENの4つ打ちドラムが始まると「さぁここからまた行くぞ!」と言わんばかりに田原さんのギターリフが響き、アコギを掛けた和寿が合流するとともに会場の熱気が一気に戻ってくる。

 

この日の「夏休みのある小学校時代に帰りたい」はファルセットだったけど、ビブラートの効いた完璧なものだった。

 

ちなみに前日はシャウトだったらしい。

まあでも個人的に未完ツアーのシャウトが Mr.Children 史上一番だと思ってるので(そうですか)

 

 

限りある またとない永遠を探して

 

選曲理由、これだね(満場一致)

 

 

終盤の "光の射す方へ" ではロングトーンとともに夜空に向かって花火が上がり、会場は拍手に包まれた。

 

 

 

「まだまだやらせてほしいんだ!」

 

そう告げると、歌い出しからそのメッセージが強い一曲でさらに畳み掛けてくる。

 

 

 

 

 

27. fanfare

 

悔やんだって後の祭り

もう昨日に手を振ろう

さぁ  旅立ちのときは今

重たく沈んだ碇を上げ

 

優しく丁寧な歌い出しに大きく手を振って合図を送る。

その合図で彼らは音を引き連れて半世紀への船出を切った。

 

今回はロングトーン控えめだったけど、ラスサビ前の盛り上がりは Mr.Children の中でもトップクラス。

 

ここまで身体を熱くさせてくれるのかと "ライブ化け" を初めて体験した初ライブの REFLECTION から7年。

この日もその熱さはしっかりと感じた。

 

それから相変わらず袋のネズミちゃん(そういう意味じゃない)は帰ってこないけど.........

 

 

ずっと待ってるからねっっっ!!!!!

 

 

 

「この楽しい今を忘れないために」

「大変だった昨日を忘れ去るために」

 

思うようにいかなかったこの2年間。

そんな過去をキラキラと輝く一生忘れない夢の時間で上書きしようと僕らを誘うように声を掛ける。

 

ドラム、ピアノ、ギター、ベース、手拍子が揃ってリズムを刻み、やがてポップできらびやかなメロディーラインが夜のスタジアムを彩る。

 

 

 

 

 

28. ※エソラ

 

この日のクライマックスを迎える。

声を出せずともイントロからアウトロまで5万人を超える観客の一体感は凄まじかった。

 

"楽しい今" として音楽があることに改めて感謝しかなかった。

 

ラスサビでは銀テープが放たれ、歓声の中で風に揺られてヒラヒラとキラキラと舞い落ちてくる。

 

楽しい時間とともにその証を掴み取り、ライブのない空白の時間を記憶から消す為に、目一杯この空間を楽しんだ。

 

 

 

 

 

29. S.MC

 

「この景色をずっとずっと待っていた」

 

「たくさんの笑顔と拍手をイメージしながらいつか絶対できると思っていた2年間だった」

 

先を見据えた曲たちを演奏してきたこのライブ。

最後に「握りしめていたこの想いを受け取ってほしい」と30周年を迎えられた感謝を乗せて歌ってくれた。

 

 

 

 

 

30. ※GIFT

 

"僕ら" 探してた  最高のGIFTを

 君が喜んだ姿を  イメージしながら

 

彼らからの感謝。

音に乗せたその想いはまさに "最高のGIFT" だった。

 

もうどんな場所にいても  光を感じれるよ

 

会えないときも支えてくれた光のような存在だった音楽は決して消費されるものではなく、心に残り続ける永遠のものだった。

 

気持ちを乗せた音として永遠に残り続ける音楽は、人生という限りある時間の中で輝く宝物だと教えてくれた。

 

今 君に贈るよ  気に入るかな?  受け取ってよ 

君とだから探せたよ  僕の方こそありがとう

 

メンバー全員で歌ってくれることが本当に嬉しかった。

歌えない僕らの分までということ以上に、彼ら全員が "ありがとう" と想いを込めて歌ってくれていることが何よりも嬉しかった。

 

いつまでも光り続けるGIFTを受け取った証を手を振って示し、全員が笑顔となって本編を終えた。

 

 

 

 

 

31. Encore

 

※ を外しているのは、アンコールという時間が当たり前に用意されているものではないから。

 

拍手や手拍子でもう一度演奏を聴きたい気持ちを届けることが本来あるべき姿だよね。

 

今の流行り病以上にスマホライトが減る未来は見えないけど、どんな席になっても周りには必ず彼らに拍手や手拍子を送る "誰か" がいる。

 

そんな "誰か" がこの先も消えないことが、本来の光景に戻る希望なんだろうね。

 

 

彼らがもう一度ステージに姿を現し拍手が送られる。

 

僕らの想いに応えるためにどんな曲をやったらいいかとすごく悩んだという。

 

「あれ、まだあの曲やってないな? って思う人もいるよね?(笑)」

 

 

あ、それ、ぼくのことですね。

(陰キャオタクは手を上げられなかった模様)

 

I'LL BE (Single ver.) はいつかなーって510回くらいは思ってるよ!8年前のアンケート覚えてる?2位の曲だよ和寿!

夏の野外で響く "それ " いつか期待してるね?

 

 

そんな思いに応えられる曲であってほしいと願いを込めて、日本を代表するあのイントロが夜空の下で響いた。

 

 

 

 

 

32. HANABI

 

思わず漏れるどよめきと拍手は、多くの人たちの思いに応えられたことを証明するのに充分だった。

 

何度も聴いてるはずなのに、いざそのイントロを耳にすると電流が走るように身体が反応し、その音を吸収する。

 

ap bank fes '12 以来(?)で自分は初めて聴く半音下げは新鮮さもあって。

 

一番有名でもあるレスポンスで声が出せないのはやっぱり歯がゆさがあったけれど、どこか幻聴のようにファンの「もう一回  もう一回」という声を感じた。

それだけライブという場所に置かれた身体は、その曲の本来あるべき姿を覚えていたということなんだろうと思った。

 

逢いたくなったときの分まで

寂しくなったときの分まで

もう一回 もう一回

もう一回 もう一回

君を強く焼き付けたい

 

多くの人の思いに応えるだけでなく、3年ぶりの再開となったこのツアーにもぴったりな一曲だった。

 

 

 

 

 

33. ※MC

 

ドームのときと同じように Sunny さんから始まるメンバー紹介。

 

Sunnyさん

「ツアー完走おめでとうございます」

 

(お声!!!!! 聞けた!!!!!)

 

綺麗なメロディを弾いてくれて、体調を崩すことなくこの日までツアーを回ってくれて、誰よりも彼らをサポートしてくれて、こちらこそ本当にありがとう と拍手でその想いを届けた。

 

それから和寿の紹介がこれまで以上に彼を褒め称え、感謝を口にする紹介ですごく温かかった。

 

 

JEN

「めでたく30周年を迎えられました」

「あまりお礼を言えない方々にお礼を言わせてください」

 

初日のおちゃらけMCとは打って変わり、感謝を述べるJEN。

(福岡2日目から裏方さんへの感謝を述べるようになりました)

 

「日本一のスタッフだと思っています!」

 

今回のツアーだけでなく、これまでの活動を支えてくれたスタッフさんにファンからも改めて拍手を送る。

 

友人や会えなくなってしまった人にも感謝を述べた優しい雰囲気から一点して彼のスイッチが入りました。

 

「そ! し! て! あなたがたぁーーーっ!!! お客さんがいないと!僕らは!なーんにも!できないんですっ!!」

 

ドラムを武器におちゃらけモード全開。笑

そんな中でも「ありがとう」という言葉を掛けてくれたのは、その感情が本物であるしるしだった。

 

 

 

中川さん

「ライブ会場で皆さんからもらえるエネルギーは、僕らが進む道を照らしてくれたり、背中を押してくれる温かいものだと感じています。」

 

そんなエネルギーを30年もらえてきたことに改めて感謝しかないと「ありがとう」と口にした。

 

「自分たちの信じた音をまた届けられるように」

 

最後にそんな願いを込めて再会を望んでくれた。

 

 

田原さん

「おんなじことを言います」

話の入り方上手くなっててちょっと笑っちゃった。

 

「皆さんの愛してくれた曲、大切にしてくれた曲、応援してくれた曲、今日それらの曲を演奏していると、皆さんそれぞれの想いが海洋にキラキラと光っていてとても美しかったです。本当にありがとう。」

 

「みんなの生活に少しでも近づけるような音を出せればと思ってます」

 

「これからもよろしく」

 

表現が本当に素敵だった。

福岡で口にしていた "水面" から "海洋" へと変わっていたのは、ツアーの中で感じたその輝きが次第に大きくなっていったってことなのかな。

 

そして彼もまた「ありがとう」と伝えてくれた。

 

 

「たまには紹介させてください」

 

まさかの田原さんによるボーカル紹介。

 

「ボーカル、ギター、その他すべて、桜井和寿

 

"その他すべて" の投げやり感に笑った。

 

 

2年間このツアーを目指してきたと思いを語る和寿。

 

ツアー最終日のこの日、一曲一曲が終わるたびに

「あぁもうこの曲しばらくやらないんだ、この曲を歌っているときのみんなの姿が見れなくなるんだ」

と寂しくなったという。

 

それでもマスクを外して大きな声で叫べる再会が来るときは、彼らも今以上に進化した姿であってくれると寂しさとは真逆の強い決意を胸に約束してくれた。

 

 

ここからまた強くたくましく楽しく過ごしていってほしい」

 

そんな願いをタイトルにも込め、このツアーを締め括るのに相応しい力強い音を鳴らした。

 

 

 

 

 

34. ※生きろ

 

 

演奏を重ねるごとにその力強さを増してきた曲。

 

ツアー最終日のこの日、初日と比べて演奏の完成度も素晴らしかった。

 

ここから

またひとつ  強くなる

失くしたものの分まで

 

失われた2年間を取り戻すような3時間半。

 

この日体験した夢のような時間は、これからを強く生きていくのに大きな大きな支えとなってくれる。

 

そう信じられる確かな思いがあるのは、彼ら自身がこの先も強く生きていくと一音一音はっきりと示されたバンドサウンドでそれを証明してくれたから。

 

思いきり笑えるその日が帰ってきたときもなお、心に生き続けるであろう30周年の集大成とも言える音でこのツアーを締め括った。

 

 

 

 

 

35. Ending

 

「どーもありがとうございました!!!」

Mr.Childrenでした!!!」

 

改めて言葉で感謝を伝えるとともにステージ端まで足を運び深々と頭を下げる。

 

この日もバックの 優しい歌 のサビで全身を使って両手を突き上げてくれるJEN。

和寿も控えめながらやってくれてたの、ちゃんと見てたからね。

 

最後まで本当に本当にありがとう。

 

そんな感謝を込めて目一杯手を振り拍手を送った。

 

「僕ら4人が Mr.Children で本当に良かった」

「サポート、キーボードが Sunny さんで本当に良かった」

「このスタッフたちとともにツアーを回ることができて幸せだった」

 

彼らを支える周りの方々への感謝を口にするとともに、Mr.Children というバンドが30年の長い時間存在できたことに彼ら自身が良かったと思えていたことが本当に嬉しかった。

 

「何より皆さんが Mr.Children の音楽を聴いてくれるファンであることを誇りに思います」

 

最後に僕らへの感謝も伝えてくれた。

 

自分自身、Mr.Children という音楽に出会えたことは人生の大きな大きな財産であって、その出会いを誇りに思ってる。

 

お互いに感謝しあえる関係を築き上げられる限り、このバンドは10年先も20年先も半世紀後も続いていくんだなと感じた。

 

 

 

 

約3年ぶりとなるツアーが発表されてからこの半年間、本当に幸せな毎日だった。

 

音楽に生かされていると改めて実感し、その生き甲斐は日常では得られないものだと、この空間でしか得られないものだと身を持って味わった。

 

 

その機会に3度も巡り会えたことは一生忘れない。

 

 

 

次の再会まで心に生きているから。

 

 

再会を経てもなお 力強く生き続けるから。

 

 

 



 

 

fin.